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'''マイケル・ポランニー'''（{{Lang-en-short|Michael Polanyi}} {{Lang-hu|Polányi,Mihály}}（'''ポラーニ・ミハーイ'''）, [[1891年]][[3月11日]] - [[1976年]][[2月22日]]）は、[[ハンガリー]]出身の[[物理化学]]者・[[社会科学]]者・[[科学哲学]]者。日本語での表記にはマイケル・ポラニーなどがある。[[暗黙知]]・[[層の理論]]・[[創発]]・[[境界条件]]と[[境界制御]]・諸細目の統合と包括的全体、等の概念を[[1950年代]]に提示した。
== 経歴 ==
* [[1891年]][[ブダペスト]]生まれ。
* [[1908年]]ミンタ・[[ギムナジウム]]を首席で卒業。
* [[1912年]]4月～6月[[カールスルーエ大学]]にブレディッヒ教授を頼って遊学。[[化学]]への関心を深める。
* [[1913年]][[ブダペスト大学]]卒業。医学博士号取得。
* [[1917年]]ブダペスト大学から化学博士号を与えられる。
* [[1914年]]再びカールスルーエ大学に入学するが、このとき第一次世界大戦勃発。既にこの頃[[アルベルト・アインシュタイン]]と文通をしている。
* [[1917年]]最初の恋人、スイス人ジャネットと別れる。
* [[1919年]]後の夫人マグダ・ケミニーと出会う。
* [[1920年]]ベルリンのカイザー・ヴィルヘルム研究所に入る
* [[1921年]][[ベルリン]]で結婚。
* [[1928年]][[レオ・シラード]]、[[ユージン・ウィグナー]]、[[ジョン・フォン・ノイマン]]とともにソ連問題研究会をつくる。
* [[1932年]][[堀内寿郎]]とベルリンで出会う。その[[化学反応論]]に深く傾斜。
* [[1933年]]、[[ナチス]]の人種迫害を避けて英国に亡命。堀内寿郎らを連れて[[マンチェスター大学]]へ移る。物理化学者として219編の論文と1冊の著書を残す。その内容は[[吸着]]のポテンシャル説の研究（最初の論文は1914年に書かれて50年間近く評価されなかった。現在ではシリカゲルや活性炭等の消臭効果等で知られている）・[[X線]]解析と[[結晶]]の研究・[[化学反応]]速度論の研究などと幅広い。化学と物理学を明確に分けた論文（反応のポテンシャル曲面論）を認めさせた点でも高く評価されている。
*[[1949年]]6月 突然、社会科学に研究主題を転向。[[ノーベル賞]]をとると目されていた中の転向で、過去の物理化学者としての自分の発見の過程を整理した。科学哲学者として[[暗黙知]]や[[層の理論]]を提示し、新たな哲学を構築する。[[モーリス・メルロー＝ポンティ]]以外、西欧哲学とはあまり接点がない。[[オックスフォード大学]]主任研究員等を歴任。
* [[1961年]]大学を引退。
* [[1975年]][[ノーザンプトン]]の病院で死去。84歳。
=== 一族 ===
次兄は[[経済人類学]]者 [[カール・ポランニー]]。息子は[[ジョン・ポラニー|ジョン・ポランニー]]（[[1986年]]度[[ノーベル化学賞]]受賞の物理化学者）である。
== 主要著書 ==
* 『暗黙知の次元 - 言語から非言語へ』 [[佐藤敬三]]訳、[[紀伊國屋書店]]、1980年01 ISBN 4314003014 / [[高橋勇夫]]訳、[[ちくま学芸文庫]] 2003年12 ISBN 4480088164 - 紀伊國屋書店には誤訳がある{{要出典|date=2009年8月}}。新訳であるちくま学芸文庫版を参考としたい。
* 『個人的知識 - 脱批判哲学をめざして』 [[長尾史郎]]訳、[[ハーベスト社]]、1985年12 ISBN 4938551004
* 『知と存在 - 言語的世界を超えて』 [[佐野安仁]]他訳、[[晃洋書房]]、1985年06 ISBN 4771003041
* 『人間の研究』 [[沢田允夫]]訳、晃洋書房、1986年07 ISBN 4771003459
* 『創造的想像力』（増補版） [[慶伊富長]]訳、ハーベスト社、1986年12 ISBN 9784938551988
* 『人間について』 [[中山潔]]訳、ハーベスト社、1986年12 ISBN 4938551012
* 『自由の論理』 長尾史郎訳、ハーベスト社、1988年05 ISBN 4938551063
== 関連図書 ==
* 『現代思想 特集マイケル・ポランニー』 [[青土社]]、1986年03
*[[R・ゲルウィック]] 『マイケル・ポラニーの世界』 長尾史郎訳、[[多賀出版]]、1982
*[[大塚明郎]] 『創発の暗黙知 - マイケル・ポランニー - その哲学と科学』 [[青玄社]]、1987年10
*[[栗本慎一郎]] 『意味と生命 - 暗黙知理論から生命の量子論へ』 青土社、1988年06 ISBN 4-7917-5038-1
*[[グラハム・ダンスタン・マーティン]] 『暗黙知の領野』 青土社、1995年04
*[[佐藤光]] 『マイケル・ポランニー 「暗黙知」と自由の哲学』 講談社、2010年01 ISBN 4-0625-8457-3
== 関連項目 ==
* [[暗黙知]]
* [[ルートヴィヒ・フォン・ベルタランフィ|ベルタランフィ]] - 直接の関係はないが、ポランニーの思想とも通じる「[[一般システム理論]]」を提示した。
* [[グレッグ・イーガン]] - イーガンのSF小説『オラクル』には、[[アラン・チューリング]]をモデルにした人物や、ポランニーが登場する。
*[[大和雅之]]：関連図書中の『現代思想』誌上に『理科系からマイケル・ポランニー』を寄稿。
== 外部リンク ==
{{wikiquote|en:Michael Polanyi|マイケル・ポランニー}}
*[http://www.missouriwestern.edu/orgs/polanyi/ ポランニー協会]（英語）
{{DEFAULTSORT:ほらんに まいける}}
[[Category:イギリスの経営学者]]
[[Category:ハンガリーの化学者]]
[[Category:イギリスの化学者]]
[[Category:物理化学者]]
[[Category:暗黙知研究者]]
[[Category:オックスフォード大学の教員]]
[[Category:ユダヤ系イギリス人]]
[[Category:ハンガリー系イギリス人]]
[[Category:ユダヤ系ハンガリー人]]
[[Category:ブダペスト出身の人物]]
[[Category:1891年生]]
[[Category:1976年没]]
[[de:Michael Polanyi]]
[[en:Michael Polanyi]]
[[es:Michael Polanyi]]
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[[fi:Michael Polanyi]]
[[fr:Michael Polanyi]]
[[he:מיכאל פולני]]
[[hr:Michael Polanyi]]
[[hu:Polányi Mihály]]
[[it:Michael Polanyi]]
[[ko:마이클 폴라니]]
[[nl:Michael Polanyi]]
[[no:Michael Polanyi]]
[[pl:Michael Polanyi]]
[[pt:Michael Polanyi]]
[[ru:Полани, Майкл]]
[[sk:Michael Polanyi]]
[[tr:Michael Polanyi]]
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