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'''メジャー・デビュー'''とは、[[音楽家]]が初めて[[レコード会社#メジャーとインディーズ|メジャー]]・[[レコードレーベル|レーベル]]から自身の名義で作品'''発売'''されることを指す。一般的には、自身の名前・バンドの名義で出されたシングル作品ないしアルバム作品の発売を指す。
{{出典の明記|date=2012年2月}}
 
'''メジャー・デビュー'''とは、[[音楽家]]が初めて[[レコード会社#メジャーとインディーズ|メジャー]]・[[レコードレーベル|レーベル]]から自身の名義で作品が'''発売'''されることを指す。
例えば、
#[[インディーズ]]・レーベルでの活動中、あるいはレーベル自体に所属したことがない状態で音楽活動を行っていた者がメジャー・レーベルに勧誘される
#メジャー・レーベルが主催する[[オーディション]]に合格する
この様な形でメジャー・レーベルと音楽作品の制作・販売のための契約を締結し、作品を発売することをメジャー・デビューと呼ぶ。
 
==メジャー・デビューを取り巻く状況==
[[IFPI]](国際レコード・ビデオ制作者連盟)の2005年8月度報告によると、一方のインディーズ・レーベルのシェアは28.4%にまで広がり、国際的に活動しているレーベルも多い。そのため、作品の発売に際し、音楽家がメジャー・レーベルとの契約にこだわるケースは少なくなりつつある。

しかし、一部では現在もなおメジャー・レーベルとの契約が目標視されることは珍しいものでなく、メジャー・レーベルとの契約やメジャー・デビューという言葉はいまだ少なからず音楽家とその活動にとって大きな意味を持ち、節目になっている。
 
==レーベルの買収にともなう移籍の場合==
一方でインディーズ・レーベルがメジャー・レーベルに買収されてその一部となった場合、そこで改めてメジャー・デビューと称することはない。

例えば[[モータウン]]は1988年に[[MCAレコード|MCA]]に、そのMCAは1993年に[[ポリグラム]]に買収され、更にポリグラムが1998年に[[ユニバーサルミュージック (米国)|ユニバーサルミュージック]]に吸収された。そのレーベル買収時に自動的に契約が継続となったアーティスト([[スティーヴィー・ワンダー]]など)に対して「メジャー・デビューした」と呼ぶことはない。
 
==メジャー流通のインディーズ==
発売元が[[日本レコード協会]]に入会していないインディーズ・レーベルであるにもかかわらず、販売元が協会の会員社であることをもって「メジャー・デビュー」と称する例が見受けられるが、それはあくまでも'''メジャー流通のインディーズ'''であり、'''メジャー・デビューと称するのは誤り'''である。
 
本当にメジャー・デビューを果たしたのか、それとも流通をメジャーに委託しているだけのインディーズであるかを見分けるためには、CDのパッケージに注目すればよい。CDのパッケージの「発売元」に、[[日本レコード協会]]に正会員として入会しているレコード会社の社名が記載されていなければ、それはインディーズであり、メジャーではない。
 
仮に「販売元」に日本レコード協会正会員の社名が記載されていたとしても、「発売元」が日本レコード協会正会員でなければ、それは販売元が発売元から流通を受託しているにすぎない。当然ながら、そのアーティストは、メジャー・レーベルの公式サイトにも所属アーティストとして記載されることはない。したがって、インディーズ・アーティストがメジャー流通をもって「メジャー・デビュー」と称した場合は、レーベルのマーケティング戦略上の[[Wikipedia:大言壮語をしない|大言壮語]]が疑われる。
 
上記の例外として[[トイズファクトリー]]がある。同社はもともと日本レコード協会正会員である[[バップ]]から独立したレコード会社であるが、独立直後はバップの子会社であり流通もバップに委託していたため、バップ傘下のレーベルとして扱われた。そのような歴史的経緯からトイズファクトリーは日本レコード協会に入会してはいないが、メジャー・レーベルとみなされている。
 
なお、メジャー・レーベルが複数のインディーズ・アーティストの楽曲を集め、一つのパッケージ商品として編成する[[オムニバス]]盤を発売することがあるが、自身の単一名義ではないため、メジャー・デビューとは見なされない。
 
本当にメジャー・デビューを果たしたのか、それとも流通をメジャーに委託しているだけのインディーズであるかを見分けるための方法としては、CDのパッケージに注目を確認ればよるとうものがある。CDのパッケージの「発売元」に、[[日本レコード協会]]正会員として入会しているレコード会社の社名が記載されていなければ、それはインディーズでありメジャーではない。
==日本での「メジャー・デビュー」の価値==
[[アミューズ]]および[[ジャニーズ・エンタテイメント]]は[[日本レコード協会]]の正会員ではない。そのため、両社のレーベルから作品を発売したアーティストは、厳密にはメジャー・デビューを果たしたとは言いがたい。しかし、割り当てられる予算と、それに伴う宣伝の展開によって、営業上の意図から「メジャー感」が作為的に演出されることはままある。
 
仮に「販売元」に日本レコード協会正会員の社名が記載されていたとしても、「発売元」が日本レコード協会正会員でなければ、それは販売元が発売元から流通を受託しているたものにすぎない。当然ながら、そのアーティストは、メジャー・レーベルの公式サイトにも所属アーティストとして記載されることはない。したがって、インディーズ・アーティストのメンバーや所属レーベルの関係者がメジャー流通をもって「メジャー・デビュー」と称した場合は、レーベルや音楽家のマーケティング戦略上の[[Wikipedia:大言壮語をしない|大言壮語]]であることが疑われる。
他方では、日本レコード協会の正会員であるレコード会社から作品を発売しても、上記の二社からデビューしたアーティストほどに知名度を得ていないアーティストは無数に存在する。仮に「ショット契約」(アルバム一枚単位で契約をすること)で作品が発売されただけであったとしても、それは充分に「メジャー・デビュー」を果たしたといえる。しかし、ショット契約であるがゆえに予算を充分に割り当てられず、宣伝および販売促進が円滑に行われなかった事例は、枚挙にいとまがない。それらの「メジャー・アーティスト」は、売上の規模および大衆への知名度に関して、インディーズ・アーティストと大差がない。
 
上記のただし例外として[[トイズファクトリー]]がある。同社はもともと元々日本レコード協会正会員である[[バップ]]から独立したレコード会社であるが、独立直後はバップの子会社であり流通もバップに委託していたため、バップ傘下のレーベルとして扱われた。そのような歴史的経緯からトイズファクトリーのみは日本レコード協会に入会してはいないが、メジャー・レーベルとみなされている。
「メジャー・デビューの価値」を考えるにあたって、多くの人々は、媒体への宣伝、および販売店舗での面陳など、全国規模での大々的な展開を惹起する。しかし、アーティストがそのように取り扱われるためには、まずは担当するA&Rによって、レコード会社の年度ごとの編成会議にて高いプライオリティ(優先度)を獲得し、多額の予算を確保しなければならない。その社内選考に漏れたアーティストは、充分な宣伝費を割り当てられることもなく(ただし予算内での最低限のルーチン的告知活動は行われる)、営業成績の結果も必然的に乏しくなる。
 
なお、メジャー・レーベルが複数のインディーズ・ティストベル所属・レーベル無所属家の作品を集め、一て1つのパッケージ商品として編成メディアに収録する[[オムニバス]]盤を発売企画・制作することあるが、自身単一名義様なオムニバス盤への収録・参加のみある場合には一般的にないため、メジャー・デビューとは見なされない。
いわゆる「メジャー・デビュー」が、今もなお価値ある目標として捉えられている側面は否めない。また、営業規模の観点から、インディーズ・デビューよりもメジャー・デビューのほうが、得られる成果はより大きいことが多い。しかし、日本レコード協会に正会員として加盟していないレコード会社のレーベルから初作品をリリースしたとして、それを無理に「メジャー・デビュー」に結びつける必要性は乏しい。
 
==日本と欧米におけるメジャー・レーベルの違い==
日本では、メジャー・レーベルとは日本レコード協会に入会している正会員の各社を指す。また、[[欧米]]では四大レーベル([[(Big four、2007年現在はユニヴァーサルミュージック (米国)]][[ソニー・ミュージックエンタテインメント (米国)]]BMG[[ワーナー・ミュージック・グループ]][[EMI]]の4社)の傘下にあるレーベルをメジャー・レーベルという。このため、日本でメジャー・レーベルとして扱われている[[エイベックスグループ|エイベックス]]や[[トイズファクトリー]]などは、欧米の基準ではインディーズ・レーベルとなる。四大レーベル以外のレーベルから作品を出すことをメジャー・デビューと称するのは、国際的な観点から見れば、日本独自の慣行となる。そのため、日本国内ではメジャー・デビューしているとして扱われている邦楽アーティストが、日本国外においては、他のメジャー・レーベルおよびインディーズ・レーベルから作品をリリースすることも少なくない。
 
==関連項目==