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{{出典の明記|date=2010年3月}}
'''胞子''' (ほうし) は、[[植物]]のうち、[[シダ植物]][[コケ植物]]および[[藻類]][[菌類]]([[キノコ]][[カビ]]・[[酵母]]など、あるいは[[原生生物]]のうち[[変形菌]]などが形成する[[生殖細胞]]であるを指す。胞子による生殖を胞子生殖と呼ぶ場合がある。
 
また、[[鞭毛]]を持って運動する胞子を、'''遊走子'''と呼ぶ。
 
== 定義 ==
胞子と呼ばれるのは、その[[生殖細胞]]が、以下のような特徴のすべてを、あるいはそのいくつか持っ有している場合である。
 
# 特定の器官で形成される単細胞、またの(もしくは少数細胞で構成された)構造。
# 多数がまとめて形成され、広く分散される。
# 適当な条件下で発芽し、単独で成長して新しい個体を形成する。
# 比較的厚い膜に包まれ、耐久性がある。
 
しかしながら、多くの例外あり、むしろ[[隠花植物]]お上に列記したび[[菌類]]うな生物群が形成する生殖細胞いちおうひとまとめにして胞子と呼ぶ、という傾向が感じられる。たとえば、菌類が形成する無性胞子のうちには、特定の器官内にただ一個しか形成されない場合もみられるし、そもそも菌類には「個体」という概念がなく、「新しい個体」を形成するという定義を当てはめることができない
 
<!--具体的にどういうこと?-->
 
[[種子植物]]の場合、胚嚢細胞や花粉四分子が[[シダ植物]]の胞子と相同の器官あるが、もはや上記の定義にはそぐわない。
 
維管束植物やコケ植物の中には、より多数の細胞からなり、ある程度組織化された散布体を作るものがあるが、そのようなものは通常は胞子とは呼ばず、[[芽子]]などと呼ば称される。
 
藻類などでは、単独で成長することのできる[[生殖細胞]]が[[鞭毛]]を持ってい形成する場合がある。これを'''遊走子'''、あるいは遊走細胞と呼ぶ。これも胞子の1つとの一型に含める考え方もある。
 
また、[[マラリア]]原虫を含む[[原生動物]]に[[胞子虫]]と呼ばれる分類群がいくつか存在し、それらの生殖細胞にも胞子という言葉が当てられる。恐らく、これら胞子虫の生殖細胞一度に多数の小さい細胞に分割さて分散する過程が胞子を想像させたものと思われる。
<!--「これら」とは具体的にはなにを指すのか?-->
 
== 様々さまざまな胞子 ==
=== 性別を有する場合と欠く場合 ===
菌類においては、ごく普遍的に見出される。[[細胞核|核]]の融合とそれに続く[[減数分裂]]とを経て形成される胞子を指して、一般には'''有性胞子'''と呼ぶ。ただし、菌の種類によっては、核の融合と減数分裂との結果として作られた雌雄それぞれの核が、一個の胞子に同時に配分される場合もあり、この場合、見かけ上からは胞子に性別がないように誤られやすい。
 
核融合および減数分裂を経ずに、性的和合性を有した複数の核を含む細胞断片がそのまま胞子として機能する例はごく普遍的で、この型の胞子は'''分生子(ぶんせいし)'''と称され、慣例的には'''無性胞子'''の一型として扱われる。ただし、複数の核を含む細胞であっても、それらの核の間に性的和合性がない場合は、他の細胞との間で性的和合(接合)を果たさなければ以後の生活環をまっとうできないことになるため、こちらは'''有性胞子'''として区分される。
 
=== 二形がある場合 ===
胞子に雌雄の[[性的二形]]がある場合、雌性の胞子を大胞子といい、雄性の胞子を小胞子という。この区別は、胞子の見かけのみに基づくもので、雌性の胞子のほうがより小形であることもしばしば見られる。菌類では、雌性胞子を指して[[不動精子]]の呼称が当てられる場合もあり、さらに性的な区別とは別に、三つまたはそれ以上の異なったタイプの胞子を生じる菌も少なくない
 
=== 形性される部位 ===
胞子形成過程において、そるとき、細胞内に形成される場合、これを'''内生胞子'''と呼ぶ。またその形成器官はしばしば'''[[胞子嚢]]'''と称されるが、シダ類や蘚類など入った袋をように、多数の細胞で構成される場合にのみ'''[[胞子嚢]]'''の呼称を当て、単一の細胞の内部に胞子を形成される場合([[子嚢菌|子嚢菌類]]など)に対しては'''[[子嚢]]'''というび名を当てるのが慣例になりつつあるまた、単一の細胞内に形成された胞子が[[鞭毛]]を備えている場合(これを'''遊走子の作られ'''、あ遊走細胞と呼ぶ)、その形成細胞を特に'''遊走子嚢'''と呼ばれる
 
胞子が外部に形成される場合、'''外生胞子'''と呼ばれる。[[担子菌|担子菌類]]、およびごく一部の[[変形菌]]において見出される。
 
=== [[生活環]]との関連 ===
[[体細胞分裂]]によって形成される胞子を'''栄養胞子'''、[[減数分裂]]によって形成される胞子を'''減数胞子'''という。
 
=== その他の区分 ===
胞子による生殖は[[無性生殖]]といわれることが多いが、簡単に片づけられない問題がある。[[体細胞分裂]]で形成される胞子の場合、胞子を形成した個体と発芽してきた個体の持つ遺伝情報は全く同じであり、無性生殖というのはたやすい。しかし[[減数分裂]]で形成されるものの場合、発芽してくる個体は胞子を形成した世代とは違ったものになる。これを無性世代の特徴と見なすこともできるが、より広い意味での無性生殖との間に問題が生じる。かつては減数胞子を真正胞子と呼んだこともある。これはシダ植物のような生活環を標準と考えた場合には通用するが、より広い群を見た場合、適用しがたい。
菌類では、発芽した胞子が[[菌糸]]とならず、より小形な胞子を形成するものが存在する。この場合に新たに形成された胞子を'''二次胞子'''と呼ぶが、この呼称は複数の細胞で形成された胞子がより少数の細胞からなる断片に分割され、その断片のおのおのが独立した胞子として機能する場合(たとえば[[セミタケ]]など)にも適用され、ややあいまいな用語である。[[卵菌類]]では遊走子が[[シスト]]を形成し、やや形の異なる遊走子に変形したあとで再び分散する例があるが、これらをそれぞれ'''一次遊走子'''、'''二次遊走子'''という。
 
=== 胞子に変化がある場合 ===
菌類にはまれに胞子がすぐに胞子を形成してしまう例があり、この場合に新たに生じた胞子を'''二次胞子'''という。[[卵菌類]]では遊走子が[[シスト]]を形成し、やや形の異なる遊走子になって出てくるが、これらを'''一次遊走子'''、'''二次遊走子'''という。
 
=== 状態 ===
菌類の場合、形成された胞子が粘液質の中閉じこめら埋もれて形成さたようになる例があり、これをwet湿性胞子(wet sporespore)という。これに対して、胞子が乾燥してバラバラになる状態のものをdryは乾性胞子(dry sporespore)いう称される。このような相違は胞子分散の様式に関係しているとも考えられ、たとえばている。粘液に閉じこめられたものは、動物などに付着して運ばれるのではないかなど考えられるが、必ずしもそうではなく、たとえば[[クモノスカビ]]は胞子嚢の壁がいったん溶解して粘液質になり、その後に再び乾燥して崩壊し、胞子は風で飛ばや水流によって分散されるようである。
 
== 代表的な群 ==
=== シダ植物・コケ植物の場合 ===
いすれも複相世代の植物体に胞子嚢が作られ、その中に胞子が形成される。胞子形成時に減数分裂が起こる伴うので、胞子は単相である。
 
=== 菌類の場合 ===
菌類では、分類群によって胞子の形成様式に非常に多種多様な違いがある。
菌類では、分類群によって胞子の形成様式に非常に多種多様な違いがある。一つの種がその[[生活環]]の中で、複数の種類の胞子を形成することもまれではない。一般に、菌類が形成する生殖細胞はほとんどが胞子の名で呼ばれ、その形成過程の違いによって、さまざまな呼び名がある。ほとんどの菌群で、無性生殖に関わる無性胞子と、有性胞子が区別できる。なお、菌類においては、有性胞子とは減数分裂を経て作られるものを指す。
 
どのような胞子を作るか(特に'''減数分裂'''に関わる胞子の形成様式)は、菌類の分類では非常に重要視される。詳細は各分類群を参照のこと。→[[ツボカビ門]]・[[接合菌門]]・[[子のう菌]]門・[[担子菌門]]・[[不完全菌]]
 
体細胞分裂に関わる胞子で、外生的に作られるものを'''[[分生子]]'''とよぶ。分生子は[[子のう菌]]門・[[担子菌門]]において広く見られる。
[[接合菌門]]のものは胞子嚢胞子を形成するとされているが、すべての種がそうであるか否かは論議がある。
胞子嚢の基部ではずれてが崩壊し、胞子嚢そのものが分散単位となる[[小胞子嚢]]を形成する仲間菌群があり、しかもその中には、胞子嚢内に胞子がたった一個しか作られないものがある。この場合、分生子との区別が困難である。また、[[ハエカビ目]]や[[トリモチカビ目]]の形成するものは、機能的には真性の分生子であるとの説もある。
 
また、栄養菌糸の一部が区画され、[[細胞壁]]がくなった'''厚壁胞子'''([[厚膜胞子]]とも)の形成も、さまざまな菌類に見られる。休眠機能を持ったもののみを真の厚壁胞子として扱うのが妥当であるという意見もあるが、休眠機能を持つかどうかの判断は現実には困難であり、慣用的に細胞壁が厚い胞子を指して用いられている呼称に過ぎない
 
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