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== 工業的製法 ==
2004年度日本国内生産量は 630,290 t、消費量は 331,347 t である。[[ヴィルヘルム・オストヴァルト]]考案の'''オストワルト法'''(アンモニア酸化法とも<ref name=chem/>)による生産が一般的である。
 
=== オストワルト法 ===
アンモニアを[[白金]]触媒の存在下で 900 ℃ 程度に加熱すると[[一酸化窒素]]が得られる。この反応においては触媒とアンモニアの接触時間が重要であり、接触時間が長いとアンモニアと一酸化窒素とが反応して窒素が生成されてしまう<ref name=chem/>。触媒にはこのほかにCuO-MnO<sub>2</sub>系や、Fe<sub>2</sub>O<sub>3</sub>-Bi<sub>2</sub>O<sub>3</sub>系などの金属酸化物触媒も、かつては用いられたことがあったが、触媒活性で劣っていたり、反応中に触媒が微粉化してしまうため、現在では、白金に10%ほどの[[ロジウム]]を加えた金網状の触媒が用いられている。白金-ロジウム触媒を用いた際には反応温度800{{℃}}、接触時間0.001秒の反応条件で一酸化窒素への転化が起こり、その収率は95から98 %である<ref name=chem>{{Cite book|和書|author=米田幸夫|editor=化学大辞典編集委員会(編)|title=化学大辞典|volume=1|pages=531-532頁|edition=縮刷版第26版|publisher=共立|year=1981|month=10}}</ref>。そのほかに粘土によっても酸化に成功した事例もあるが、収率は半分以下である。
アンモニアを[[白金]]触媒の存在下で 900 ℃ 程度に加熱すると[[一酸化窒素]]が得られる。
触媒にはこのほかにCuO-MnO<sub>2</sub>系や、Fe<sub>2</sub>O<sub>3</sub>-Bi<sub>2</sub>O<sub>3</sub>系などの金属酸化物触媒も、かつては用いられたことがあったが、触媒活性で劣っていたり、反応中に触媒が微粉化してしまうため、現在では、白金に少量の[[ロジウム]]を加えた金網状の触媒が用いられている。
そのほかに粘土によっても酸化に成功した事例もあるが、収率は半分以下である。
 
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[[一酸化窒素]]は自発的に空気中の[[酸素]]と反応し[[二酸化窒素]]となる。空気酸化によるこの工程での収率はおよそ50 %であり、純粋な酸素を用いて酸化させることでその収率は62 %まで向上する<ref name=chem/>
 
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[[二酸化窒素]]を[[水]](温水)と反応させると硝酸と[[一酸化窒素]]が発生する([[一酸化窒素]]は最初のサイクルに戻る)(冷水との反応は「[[二酸化窒素]]」を参照)。常圧で反応させた場合は硝酸の濃度が低いため、ポーリング式硝酸濃縮法と呼ばれる方法を用いて硝酸濃度を98 %になるまで濃縮が行われる。また、10気圧ほどの圧力を加えて反応させる高圧法を用いれば、濃縮の必要なく直接98 %の硝酸が得られる<ref name=chem/>
 
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