「細雪」の版間の差分

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(阪神間モダニズムは船場の存在があったからである。但し蒔岡本家は上本町なので船場ではない。)
{{Otheruses||五木ひろしのシングル|細雪 (五木ひろしの曲)}}
{{Portal|文学}}
『'''細雪'''』(ささめゆき)は、日本の作家[[谷崎潤一郎]]の長編小説。全編の会話が[[船場言葉]]で書かれた異色の作品である(谷崎自身は東京出身)。上流の大阪人の生活を描き絢爛でありながら、それゆえに[[第二次世界大戦]]前の崩壊寸前の滅びの美を内包し挽歌的切なさをも醸しだしている。[[阪神間モダニズム]]時代の阪神間の生活文化を描いた作品としても知られる。舞台は阪神間だが本質的には大阪(船場)文化の崩壊過程を描いている。(完全な崩壊は昭和20年3月の大阪空襲)但し、現在の阪神間の住人は全く入れ替わっており、延長線上で考えないほうがよい
 
== 概略 ==
その後『細雪』は評価され、谷崎は[[毎日出版文化賞]](1947年)や[[朝日賞|朝日文化賞]](1949年)を受賞する。また、作家の[[三島由紀夫]]をはじめ、『細雪』は作家たちにより多くの文芸随想等で幾度か取り上げて高く評価され、読書アンケートや名著選でも必ず近代文学の代表作に挙げられる。
 
『細雪』の舞台となった神戸市[[東灘区]]の谷崎の旧邸は保存運動が[[特定非営利活動法人|NPO法人]]「谷崎文学友の会」と地元住民によって進められ、[[六甲ライナー]]建設による移築保存を[[1990年]]に成しとげ、「[[倚松庵]]」と名づけられている。
 
なお、作中には年号の表記が出てこないが、作中で四季の移り変わりと大きな気象災害が克明に描かれているため、この作品は1937年から1941年までのことを書いているものだとする研究結果も発表されている
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島田 守家 <!--SHIMADA Moriya-->
『ブルーバックス B-922 暴風・台風びっくり小事典 目には見えないスーパー・パワー』
p.68 講談社 1992年6月20日発行 ISBN 4-06-132922-7
大阪[[船場 (大阪市)|船場]]で古い暖簾を誇る蒔岡家の四人姉妹、「鶴子」「幸子」「雪子」「妙子」の繰り広げる物語。三女雪子の見合いから話は始まる。三女雪子は美人なのであるが、なぜか縁遠く、三十路に入っても嫁げず姉の幸子夫婦が奔走している。一方四女妙子は始終恋愛事件をおこして姉達をてこずらせている。なお、[[兵庫県]][[芦屋市]]に居を構える蒔岡家の分家で傍観者的な既婚者として登場する二女幸子は、(谷崎の夫人の)[[谷崎松子|松子]]のことである。
 
== 映画 ==
『細雪』はこれまで3度映画化されている。いずれも日本映画史を代表するトップ女優が出演して話題となった。
 
* 『細雪』(1950年、[[新東宝]])  監督:[[阿部豊]]、出演:[[花井蘭子]]、[[轟夕起子]]、[[山根寿子]]、[[高峰秀子]]、[[伊志井寛]]、[[河津清三郎]]、[[田中春男]]、[[田崎潤]]、[[浦辺粂子]]、[[藤田進]]、[[香川京子]]、[[横山運平]]、ほか
* 『[[細雪 (1983年の映画)|細雪]]』(1983年、[[東宝]])  監督:[[市川崑]]、出演:[[岸惠子]]、[[佐久間良子]]、[[吉永小百合]]、[[古手川祐子]]、[[伊丹十三]]、[[石坂浩二]]、[[岸部一徳]]、[[桂米團治 (5代目)|桂小米朝]]、[[江本孟紀]]、[[小坂一也]]、[[小林昭二]]、[[辻萬長]]、[[常田富士男]]、[[浜村純]]、[[横山道代]]、三宅邦子、[[細川俊之]]、[[三條美紀]]、[[仙道敦子]]、[[頭師孝雄]]、[[橋爪淳]]、ほか
 
== テレビドラマ ==
{{ドラマ}}
* 1957年 - [[日本テレビ放送網|日本テレビ]]系/脚本:[[西村みゆき]]/出演:[[坪内美詠子]]、[[萬代峯子]]、[[谷崎恵美子]]、[[清水将夫]]ほか
{{main|細雪 (1965年のテレビドラマ)}}
 
== 舞台 ==
『細雪』は1966年に初演され、多くの有名女優たちが四姉妹を演じてきた。上演回数は1000回を超える伝統の舞台となっており、会場も[[帝国劇場]]、[[明治座]]などが使用されている。
 
== 文献 ==
* 谷崎潤一郎 『細雪』([[中公文庫]]、[[1983年]]1月 ISBN 412200991X)
* 谷崎潤一郎 『細雪』(上巻)([[新潮文庫]]、改版[[1997年]]4月 ISBN 4101005125)
** 『細雪』(中巻)(ISBN 4101005133)
** 『細雪』(下巻)(ISBN 4101005141)
 
* [[谷崎松子]] 『湘竹居追想 谷崎潤一郎と「細雪」の世界』(中公文庫 [[1986年]] ISBN 412201364X、谷崎夫人の回想記)
** 他の回想記に 『倚松庵の夢』([[中公文庫]]、1979年 ISBN 4122006929)
** 没後刊行で 『蘆辺の夢』([[中央公論新社]]、1998年 ISBN 4120028437)
 
== 関連項目==
* [[倚松庵]]
* [[芦屋市谷崎潤一郎記念館]]
* [[芦屋市]]
* [[神戸市]][[東灘区]]
* [[西宮市]]
* [[市川崑]]、[[和田夏十]]
* [[東宝]] 舞台を数十年公演している
* [[大阪府立清水谷高等学校]]
* [[阪神間モダニズム]]
* [[夙川]]
* [[エドワード・G・サイデンステッカー]] 英語版訳者
* [[阪神大水害]] - この災害についても作中で書かれている。
 
== 出典 ==
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