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貨幣経済が発達する前には[[穀物]]や[[貴金属]]が投機の対象となっていた。日本では長い間[[米]]が経済の基本であったことから、流通量が少なく相場が上昇する飢饉の年には売り惜しみや買い占めを招き、主食たる米の小売価格が高騰するだけではなく、農家は自ら口にする米や種籾すら手元に残らず餓死するケースすらあった。[[米騒動]]の主因は売り惜しみによる米価の高騰だった。また江戸時代にすでに、豊作の年に[[空売り]]による相場操縦で市況を悪化させ、これを理由に所払いになる商人なども現れた。[[元禄]]10年([[1697年]])に大阪・[[堂島米会所]]が、その後全国各地に取引所が開設され、明治・大正期の米穀取引所に引き継がれて活発に取引がなされた。第二次大戦中に食糧統制の観点から[[食糧管理制度|食管法]]により公定価格が定められると、投機の対象は他の商品に移り、米相場は消滅した。
 
変わったところでは、''16世紀オランダ''''''斜体文''''''斜体文''''''斜体文''''''斜体文''''''''''の[[チューリップ・バブル|チューリップ]]、日本では明治時代の[[万年青]]、[[ウサギ]](本来は食用だが投機の対象は観賞用に品種改良されたもの)、大正・昭和初期の小鳥といった生き物まで投機の対象になったことがある。近年でも[[クワガタ]]や[[東洋ラン]]、[[盆栽]]や[[奇石]]などが投機の対象とされることがある。[[絵画]]や芸術品、[[競走馬]]などは投機の対象として著名であり、対象とされる物は枚挙にいとまが無い。
 
一般には、「投機」と言う言葉は[[投資]]と[[対義語]]のように扱われ、否定的に語られる(たとえば債券関係の格付けで、元本が返済されないリスクが高い=金利の高いものを「投機的」レベルという)。