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2行目: {{連続体力学}} {{物理学}} '''弾性'''（だんせい、[[英語]]：elasticity）とは、[[力]]を加えると変形するが、除荷すれば元の寸法に戻る性質をいう。原則的には[[固体]]に見られる性質である。英語で弾性をelasticityというが、この語源はギリシャ語の「戻る」からきている。一般的には'''弾力'''や'''弾力性'''等の語が使われるが、これはほぼ弾性と同義である。ただし、一般に弾力に富むと言えば、変形しやすく、なおかつ元に戻ることを指すから、内容はとにかくイメージは若干異なる。英語で弾性をelasticityというが、この語源はギリシャ語の「ελαστικος(elastikos:推進力のある、弾みのある)」からきている(『英語語義語源辞典』三省堂,2004)。また、一般的には'''弾力'''や'''弾力性'''等の語が使われるが、これらはほぼ弾性と同義である(『広辞林』三省堂,1983)。弾性を持つ物質を'''弾性体'''と呼ぶ。 == 概要 == 多くの材料は、変形が小さい範囲（弾性範囲内）では、変形しても元に戻る、つまり弾性を示す~~。この言葉を最初に使ったのは[[ロバート・ボイル\|ボイル]]である~~。弾性の意味するところは[[応力]]と[[ひずみ]]の関係が一意的に定まっていることであり、必ずしも二者間の比例関係であを指している必要わけでは無いが、多くの場合比例関係である'''[[線型性\|線形]]弾性'''として扱われる。この材料が'''線形弾性'''を示すとき、[[応力]] ''σ'' は[[ひずみ]] ''ε'' に比例し、その比例定数''E''を[[弾性率]]という。特に一方向に対する引っ張り（圧縮）変形に対する''E''を[[ヤング率]] という。 :''σ'' = ''Eε''　（[[フックの法則]]）この弾性を示す範囲の変形を弾性変形という。ここから応力がある限界を超えると、弾性の性質から元にもどらない[[塑性]]変形を起こす領域へ変わる。その際の限界点を弾性限界点または'''[[降伏 (物理)\|降伏]]点'''という。 ~~'''[[降伏 (物理)\|降伏]]点'''という。~~ ~~弾性の性質を持つ物質を'''弾性体'''と呼ぶ。~~材料の分野で~~弾性体~~[[エラストマー]]（elastomer）とは[[ゴム]]のように、金属などに比べて大きな変形をする材料を指す。ゴムの弾性は　[[エントロピー弾性]]に分類され~~る。（それに対して~~、金属など材料等の示す弾性を（エネルギー弾性~~と呼ぶ~~）とは弾性の生じる原理が異なる。 == 超弾性 == [[超弾性]]は、[[形状記憶合金]]が弾性を発揮して予め設定された所定の状態・形状に戻る性質において、鋼など一般の[[機械要素]]に使われる[[ばね]]に比べ、より弾性変形の許容幅が大きい性質を指す。例えば機械要素として形状記憶合金製のばねを、その機械の作動温度より低い温度で弾性を回復する合金でばねを作って使用した場合、より大きな負荷をばねに掛けることが可能であるため、より工学面で有利な設計を行うことができる。特に弾性回復温度が低い形状記憶合金は、超弾性合金とも呼ばれる。 == 参考文献 == 『物性科学辞典』東京大学物性研究所,1996 『機械工学ハンドブック』朝倉書店,2011 『機械工学便覧』日本機械工学会,1989年新版第3刷『高分子辞典第３版』社団法人高分子学会,2005年初版 == 関連項目 ==

「弾性」の版間の差分