「承認欲求」の版間の差分

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== 概念と分類 ==
 
人間は他者を[[認識]]する[[能力]]を身につけ、[[社会]]生活を営んでいくうちに、「誰かから認められたい」という[[感情]]を抱くようになる場合が多い。この感情の総称を承認欲求という。承認欲求は、主に[[子供]]や何らかの[[ハンデ]]を抱えている人々などの[[社会的弱者]]、[[劣等感]]に悩んでいる人間、そして[[情緒]]が不安定な[[精神病]]患者や[[人格パーソナリティ障害]]を持つ者に強いという傾向がある。その反対に、[[自閉症]]などの他者との[[コミュニケーション]]が難しい、あるいは既に承認されたという[[経験]]があるので、それ以上の承認を必要としない人間は、それほど強い承認欲求を抱えない。以上の理由から、承認欲求は先天的な欲求ではなくて、対他関係を[[学習]]する過程で育まれる後天的な欲求である可能性が高い。
 
承認欲求は承認されたい対象によって、おおむね2つのタイプに大別される。ひとつは他人から認められたいという[[欲求]]であり、もう1つは自分の存在が理想とする自己像と重なるか、あるいはもっと単純に今の自分に満足しているか、という基準で自分自身を判断することである。前者を'''他者承認'''と呼び、後者を'''自己承認'''と呼ぶ。劣等感の強い人間や、情緒不安定な人間は自己承認が困難だったり、あるいはその反対に過大な自己評価をしがちであることは、よく知られている事実である。また、思い込みが強い人間や被害妄想に囚われている人間の中には、幻想の他者を造り出してしまうために、自分が他者承認の問題であると思っていても、実際には自己承認の問題であるという錯誤がしばしば発生する。