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'''音域'''(おんいき)とは、[[音高]]の範囲のことである。
'''音域'''(おんいき)とは、[[音高|音の高さ]](音の[[周波数]])の範囲のこと。つまり、ある楽器が発音することのできる最低音と最高音の間の周波数帯を、その楽器の音域と呼ぶのである。なお、仮に最低音と最高音の間を連続的に全ての周波数の音を出すことができなくとも、問題とされない。やや抽象的なので、例を挙げる。例えば、[[ヴァイオリン]]であれば連続的に発音する[[音高]]を変化させられるので、ヴァイオリンの音域は、単純に最低音から最高音までと考えれば良い。(演奏技術や楽器構造や実用的音高かどうかなどの問題で、特に、どの音高を最高音と見るかは難しい問題をはらんでいるものの、簡単のため、ひとまずその問題は無視する。最低音についても、ひとまずその問題を無視する。より詳しい情報を必要とする場合は、「[[音域#楽器の音域|楽器の音域]]」の節を参照のこと。)しかし、[[ピアノ]]は[[鍵盤]]にあてがわれている音高以外は発音できない。それでも、ピアノの鍵盤と鍵盤の間の音高が、ピアノの音域から除外されているわけではなく、一番低い音があてがわれている鍵盤の音高から、一番高い音があてがわれている鍵盤の音高までを、ピアノの音域と呼ぶ。ちなみに、楽器の音域は細分化する場合もあって、ある楽器の''低音域''、ある楽器の''中音域''、ある楽器の''高音域''などと分割されることもある。それから、音楽では[[声|人声]]も楽器の1つとして考えられるので、他の楽器と同様に、ヒトが出すことのできる音高の範囲も音域と呼ぶことがある。ただし、ヒトが出すことのできる音高の範囲だけは、他の楽器とは違って、'''声域'''(せいいき)と呼ばれることもある。
 
== 楽器の音域 ==
[[楽器]]の音域とは、音の高さを識別できる楽器にあって、その楽器で出すことのできる音の高さの範囲のことである。これは、その楽器が発音することのできるただし最低音と最高音の間を連続的に全て[[周波数帯]]音を出すことだと換言できなくとも問題とされない
 
楽器というものは、概ねその音域内において、その楽器を使って演奏することが想定される音楽で使用される[[音階ヴァイオリン族]]や[[トロンボーン]]音高を、全て出せるように作られているものの、最低音と最高音の間を連続的に全ての[[周波数]]を出すことが変化できるが、一般的いことも多い。例えば、[[鍵盤楽器]]では、音域内は1つ1つの[[鍵盤]]に[[半音]]単位で音高が割り当てられていて、鍵盤と鍵盤の間の音、つまり[[微分音]]は、基本的に出すことができない。さらに、音域内であ楽器によっては、半音単位ですら音高を出せないことができず、幾つか音階の途中の音を欠いていたり、特定の音高だけ非常に演奏困難であったりすることもある。つまり、音域内であれば、必ず[[12音音階]]の全ての音高を出すことができるというわけではないのである。対して、その音域内において連続的に音高の変化を行うことのできる楽器は、[[ヴァイオリン族]]や[[トロンボーン]]のように、限られている。なお、ある楽器の音域とは、あくまでその楽器が出すことのできる音高の範囲であって、その楽器の音域全般に渡って、同じ[[音色]]が出るとは限らない、つまり、音色の変化については通常考慮されていないことを、ここで確認しておく。すなわち、音域内の音高を出すことができたとしても、その音高によって音色が変化することもあるというわけである。
なお、その楽器の音域全般に渡って、同じ[[音色]]が出るとは限らない、すなわち、音域内の音高を出すことができたとしても、その音高によって音色が変化することもある。
 
さて、楽器の音域は、楽器の特性だけで決まるのではなく、演奏者の技量などが関係してくることもある。特に、[[管楽器]]の音域の高音側の限界に近い音は、一般に発音自体が困難であり、演奏者の技量によって限界が変化する。逆に言うと、演奏技術により音域を広げることができるわけである。また、[[弦楽器]]の最高音は[[ハーモニクス]]奏法などを用いると、原理的には際限無く高い音を出せるため、限界は演奏技術や音質、確実性に相互に依存する。なお、弦楽器の音域は、このハーモニクスを含まないで数えることも多い。このように、その楽器の最高音をどの音高と考えるのかについては、その基準が曖昧である。対して、楽器の最低音は、その楽器の大きさによって決まってしまうことが多いため、その楽器の最低音をどの音高と考えるのかついては、比較的明快である。最低音をより低くするためには、特殊な操作を行う必要が出てくるからだ。(なお、より詳しい情報が必要な場合は、「[[音域#低音側への拡張|低音側への拡張]]」の節を参照のこと
 
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