「唐草模様」の版間の差分

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多少、新潮世界美術辞典1点の資料の依存度が高いが、モロ写しのようにはならないように配慮して、加筆。自分の資料との矛盾部分があったが、典拠もまったく出されていないので...
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[[画像:Janiform kantharos Staatliche Antikensammlungen 2014.jpg|thumb|唐草文。二把手ギリシア陶器の一種({{仮リンク|カンタロス|en|Kantharos}})。<small>東イオニア。前540頃({{仮リンク|バイエルン州立古代美術博物館|de|Staatliche Antikensammlungen}}所蔵)</small>]]
'''唐草模様'''(からくさもよう)とは、図案化した[[蔦]]の模様。'''蔦花文様'''(ちょうかもんよう)、'''蔦蔓文様'''(つたかずらもんよう)などとも呼ばれる。
 
'''唐草模様'''(からくさもよう)<ref name=kojien2>広辞苑 第2版補訂版 (1976年)</ref> '''唐草文'''(からくさもん)<ref name=shincho>{{cite book|和書|ref=harv|author=新潮社|title=新潮世界美術事典|year=1985 |publisher=新潮社|isbn=4-10-730206-7}}</ref><ref name=tma>{{cite book|和書|ref=harv|author=東京国立博物館|title=和英対照日本美術鑑賞の手引(An Aid to the Understanding of Japanese Art)|year=1976}} (改訂版; 1964年初版), p.132/133</ref> とは、葉や茎、または蔓植物が伸びたり絡んだりした形を図案化した植物文様の、日本での呼称。
複数の[[曲線]]や渦巻き模様を組み合わせることで、つるが絡み合う様子を表す。
 
蔦を写実的に描いたものから、左右対称の渦巻き模様などに簡略されたものまで、さまざまな種類の唐草模様が存在する。
外国では、{{lang-en|foliage scroll(work)}}<ref name=shincho/>, {{lang-de|Laubwerk}}<ref name=shincho/>, {{lang-fr|rinceaux}}<ref name=shincho/>, {{lang-zh|蔓草文}} (màncǎowén)<ref name=shincho/>などの呼称があてられる。
 
複数の[[曲線]]や渦巻き模様組み合わせることで、つるが絡み合う様子を表す。写実的なものもあるが、図形的に描いたものからでは、左右対称の渦巻き模様などに簡略されたものまでさまざまな多様のの唐草模様が存在する。
 
ギリシアの神殿などの遺跡でアカイア式円柱などに見られる草の文様が唐草文様の原型であり、[[メソポタミア]]や[[エジプト]]から各地に伝播したと考えられている。日本には[[シルクロード]]経由で[[中国]]から伝わったとされている。唐草とは、「中国伝来の植物文様」という意味である<ref name=tma/>
 
== 概要 ==
[[画像:Zain Ad-din - Incense Burner or Handwarmer - Walters 542236 - Profile.jpg|thumb|ザイン・アッディーンの銘入りの香炉。銀象嵌の部分に葡萄唐草文(三尖端の葉)が使われる。<small>ペルシア(?)、15世紀 ([[ウォルターズ美術館]]所蔵)</small>]]
[[画像:風呂敷_唐草模様.jpg|thumb|唐草模様の風呂敷]]
異国のモチーフでは、[[スイカズラ]](忍冬〔にんどう〕)をかたどった'''忍冬唐草'''(にんどうからくさ)や<ref name=shincho/>、[[ブドウ]]を主題とした'''葡萄唐草'''<ref name=shincho/>、また[[パルメット]]意匠をもちいたものがある。ギリシアの壺絵<ref name=shincho/>に例がみられる。
ギリシアの神殿などの遺跡でアカイア式円柱などに見られる草の文様が唐草文様の原型であり、[[メソポタミア]]や[[エジプト]]から各地に伝播したと考えられている。日本には[[シルクロード]]経由で[[中国]]から伝わったとされている。
 
繁栄を示す模様とさイスラームでは食器、陶板など釉薬でデザインに描かたり[[アラブ諸国]]建築美術[[モスク]]の天井、壁面の装飾としてよく用いられる。そのため[[ヨーロッパ]]では「[[アラベスク]](アラブ風の)」呼ばれてう語は、狭義では唐草文系の意匠を意味すが、広義では、文字系や幾何学系も含む<ref name=shincho/>
 
唐・朝鮮からもたらされた仏教美術、透かし彫りなどにみられるのが、[[ハス]]、[[ボタン]]、[[宝相華]](ほうそうげ。想像上の花)を唐草と合わせた、'''蓮華唐草'''<ref name=kojien5>広辞苑 第五版</ref>、'''牡丹唐草'''<ref name=shincho/>、'''宝相華唐草'''<ref name=kojien5/>である。
日本では、[[#唐草文様|唐草文様]]を特に唐草模様と呼んでいる。緑地に白の唐草模様の[[風呂敷]]はなじみ深く[[獅子舞]]のかぶり物として使われるとともに、[[漫画]]や[[コント]]の中では[[泥棒]]の小道具としての印象もある。
 
'''唐草模様'''(からくさもよう)とは、図案化した[[ツタ]]をかたどるとも模様。は、'''蔦花文様'''(ちょうかもんよう)、'''蔦蔓文様'''(つたかずらもんよう)などとも呼ばれる{{cn|date=2012年4月}}
== 主な種類 ==
 
== 和様式の唐草文==
[[画像:風呂敷_唐草模様.jpg|thumb|left|唐草模様の風呂敷]]
日本では、[[奈良時代]]に渡来した様式から、次第に和様式となったものが好まれるようになり、[[有職文様]]にもちいられた<ref name=shincho/>。中世をさかいに、[[キリ]]、[[フジ]]、松竹梅など身近な<ref name=shincho/>種類の植物にうってかわるようになり、染織、織物、蒔絵などにもちいられた<ref name=kojien2/>。[[名物裂]](めいぶつぎれ)にも、金蘭唐草文などの例が認められる<ref name=shincho/>。
 
日本では現在[[#唐草文様|唐草文様]]を特一般唐草模様呼んでいして認識されことが多いのが、緑地に白の唐草模様ある[[風呂敷]]はなじみ深くのそれで、[[獅子舞]]のかぶり物として使われるとともにお馴染みであり、[[漫画]]や[[コント]]の中では[[泥棒]]の小道具としての印象もある。図案化が進み、葉に当たる部分などは簡略化されほとんど原形をとどめていない
 
蔓草の生命力を発展に結び付けて一種の[[吉祥文様]]として日用品などに使用されることが多い{{cn|date=2012年4月}}。
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== 主な種類 ==
<!-- 【この項目は[[#唐草文様]]かも、以下の種類は広辞苑 第五版より】 -->
; <span id="忍冬唐草">忍冬唐草(にんどうからくさ)</span>
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; <span id="蓮華唐草">蓮華唐草</span>
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== 唐草文様 ==
'''唐草文様'''(からくさもんよう)とは唐草模様を更に[[日本]]で[[アレンジ]]したもの。
 
シルクロード経由で奈良時代に渡来した本来の蔓草文様よりも簡略化されており、葉に当たる部分などはほとんど原形をとどめていない。唐草模様と同様に蔓草の生命力を発展に結び付けて一種の[[吉祥文様]]として日用品などに使用されることが多い。
 
== 関連項目 ==
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*[[アール・ヌーヴォー]]
* [[東京ぼん太]]
==参考文献==
{{Reflist}}
 
[[category:模様|からくさもよう]]