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'''秘跡'''(ひせき、{{lang-la|Sacramentum}}、{{lang-el|μυστηριον}})は、[[カトリック教会]]の用語で、神と人間とを仲介し「[[イエス・キリスト]]によって制定され、教会にゆだねられた、[[神の恵み]]を人間実際与えもたらす感覚的し儀式し」のこと<ref name="Compemdium 137">[[カトリック教会のカテキズム]]より。(『カトリック教会のカテキズム 要約(コンペンディウム)』137頁、カトリック中央協議会 ISBN 978-4-87750-153-2 )</ref>。かつては「秘蹟」とも書かれていた。[[英語]]では「'''サクラメント'''(Sacrament)」で、[[キリスト教]]の他の[[キリスト教諸教派の一覧|教派]]にも相当するものがあるが、日本では教派によって訳語が異なる。
 
[[Image:Seven Sacraments Rogier.jpg|thumb|380px|七つの秘跡 [[ロヒール・ファン・デル・ウェイデン]]画 1448年]]
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==カトリック教会の秘跡==
[[カトリック教会]]が伝統的に認めてきた七つの秘跡は以下のとおりである<ref>[[カトリック教会のカテキズム]]より。(『カトリック教会のカテキズム 要約(コンペンディウム)』name="Compemdium 137頁、カトリック中央協議会 ISBN 978-4-87750-153-2 )<"/ref><ref>カトリック教会においては、七つの秘跡の他に、[[十字のしるし]]や、[[聖母マリア|マリア]]像・[[聖人#キリスト教|聖人]]像・[[ロザリオ]]・メダイの[[聖別]](祝別)など[[準秘跡]]と呼ばれるものがある。また[[第2バチカン公会議]]以降のカトリック神学では、キリストは[[原秘跡]]、教会は[[根本秘跡]]と言われる。</ref>。
 
*'''[[洗礼]]'''
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*'''[[叙階]]'''
*'''[[婚姻の秘跡|結婚]]'''
 
この七つの秘跡は、キリスト教入信の秘跡(洗礼・堅信・聖体)、いやしの秘跡(ゆるし・病者の塗油)、交わりと使命を育てる秘跡(叙階・結婚)に分類される。信者は洗礼の秘跡によって新たに生まれ、堅信の秘跡によって強められ、聖体の秘跡によって養われるとされる<ref>『カトリック教会のカテキズム 要約(コンペンディウム)』149頁</ref>。いやしの秘跡は、キリストが、この二つの秘跡によってご自分のいやしと救いのわざを教会が続けていく望まれたものとしている。かつては、ゆるしの秘跡は「悔悛(の秘跡)」、病者の塗油は「終油(の秘跡)」と呼ばれていたが、現在は名称が改められ、特に病者の塗油は意味合いも少し修正され、臨終の時だけでなく重い病気や危険な手術を受ける場合にも受けられるとされている。
 
これらの秘跡を授けるのは、種類によって異なるが基本的には[[司教]]または[[司祭]]である。詳しく述べると、洗礼の秘跡は[[助祭]]も授けることができ、緊急の場合に限り誰でも授けることが可能とされている。聖体の秘跡は、[[ミサ]]の中で[[聖変化]]を行うのは司教・司祭だが、信者に聖体を与えること(聖体拝領)は、場合によっては助祭や祭壇奉仕者、および司教から任命された臨時の聖体奉仕者でも可能とされている。叙階の秘跡は、司教だけが授けることができる。結婚の秘跡は、司教・司祭または教会の有資格の証人の司式のもとで、結婚する信者同士が秘跡を授け合うとされる<ref>『カトリック教会の教え』186頁、231頁、236頁、256頁、260頁(日本カトリック司教協議会 監修・カトリック中央協議会 発行・[[2003年]]) ISBN 978-4-87750-106-8</ref>(このため結婚当事者のどちらかが信者でない場合は、秘跡には該当しない)。
 
==諸派におけるサクラメント==