「クリーンルーム」の版間の差分

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=== 工業用途 ===
[[ファイル:Cleanroom1.jpg|thumb|300px|建設中の[[半導体]]製造工場用クリーンルーム]]
電子工業用途で[[半導体]][[集積回路]]、[[液晶パネル]]、[[プラズマパネル]]、[[マイクロマシン]]などの製造工場においては必須となっている。これは[[集積回路]]の焼付け工程において、塵埃が隣接する回路との短絡、あるいは欠損を引き起こし不良が発生するため、清浄空間での作業が必要とされるからである。他に精密機械などの製造工場がクリーンルームとなっていることがある。
 
=== 医療用途 ===
[[手術室]]、[[医薬品]]や[[化粧品]]の製造所(の一部)、滅菌医療機器の製造所や滅菌室などがクリーンルーム化されている。塵埃を排除すれば細菌類も排除できるため、[[手術室]]などを清浄化すれば細菌に起因する汚染を予防できるという考え方に基づいている。
 
空中浮遊菌数と空気清浄度の5.0μm以上の粒子数はおよそ比例傾向(絶対評価ではない)にあることが多いため、クリーンルームとして空気中の浮遊微粒子数を制御している。ただし、細菌類は単純に空気清浄度のみ制御すれば抑制できるものではなく、定期的な殺菌消毒やクリーンルームの運営方法、人員の入退室方法を適切に管理する必要がある。
 
近年では殺菌消毒を行っても2時間程度で再度菌が発生することが確認されている事例が多い為ため、殺菌消毒の必要性を疑問視する声が多い。
 
=== 食品用途 ===
細菌を含め、異物、虫などの混入できが許されない環境で食品製造を行うことが品質確保の面で必要な場合に、調理場や製造ラインをCR化する場合がある。
 
=== ハザード ===
[[放射線]]が外部へ流出しないよう、また、[[遺伝子組み換え]]などの実験が行われる場所での排気を通し外部に有害物質が持ち出されることのないよう、排気の塵埃を除去する場合がある。厳密にえば、中が汚れていても外部を汚さないという点で通常とは逆のクリーンルームの考え方となるが、基本的に構造上同じ設備を逆向きに設置することとなる。生物的な[[ハザード]]という意味で、[[バイオハザード]]ルームと呼ばれたりする。
 
== 構造 ==
=== 給排気システム ===
空気中の塵埃を除去するため、建屋内で閉鎖された構造の区画に超高性能[[エアフィルタ]]([[HEPA]]、[[ULPA]]など)を通じて空気を送り込み、排気経路から流出する空気を建屋外に排気または建屋内で循環させる給排気システムを備えている。給排気システムは用途に応じて気流の制御が行われ、一方向流式、非一方向流式がある。
給排気システムは用途に応じて気流の制御が行われ、一方向流式、非一方向流式がある。
 
; 一方向流
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給排気システムでは室内の圧力管理も行い、外部からの塵埃の流入を防止するため、室内気圧を外気圧より5~10Pa程度大きくし陽圧とする。ただし、ハザード用途の場合は室内気圧を外気圧より若干下げ、陰圧とする。
ただしハザード用途の場合は室内気圧を外気圧より若干下げ、陰圧とする。
 
冷暖房も必要である。となり、特に電子工業用途では露光装置の寸法精度を確保するため温度・湿度の管理が必要であ不可欠となる。
 
=== 建屋 ===
CR内では塵埃の発生はタブーであるため、使用できる用具には特殊なものがある。
 
[[紙]]はそのわずかな繊維などが塵埃となるため、発塵を抑えたクリーンペーパー(無塵紙)というものを使用する。
 
また、[[鉛筆]]や[[シャープペンシル]]の芯から発塵するため使用不可であり込み禁止であされ場合が多い。[[ボールペン]]もノック式ではなくキャップ式を用いることがある。
清掃も、水道水や洗剤を用いると水分蒸発後の残留成分が塵埃となるため、テフロンワイプを[[超純水]]や[[エタノール]]で湿らせて拭き取ることが多い。
 
防塵服の洗濯は、専用の洗剤を用いて、他のものと分けた防塵服専用の洗濯機でおこなう。
清掃も、水道水や洗剤を用いると水分蒸発後の残留成分が塵埃となるため、テフロンワイプを[[超純水]]や[[エタノール]]で湿らせて拭き取ることが多い。防塵服の洗濯は、専用の洗剤を用いて、他のものと分けた防塵服専用の洗濯機でおこなう
 
== 空気清浄度 ==
どの程度の塵埃を許容するかの指標として、1立方フィートあたりの空気に、粒径0.5μm(マイクロメートル)以上の塵埃(粒子個数)がいくつあるかの数字で表すことが多い。
 
医療、食品関連のCRであれば0.5μm以上の粒子を対象とし、産業用は0.5~0.1μm以上の粒子を対象にすることが多い。
通常の(CR内でない)晴天時の外気はクラス1,000,000程度に相当する。(雨天時等は極端に粒子個数は低下し、600,000~200,000個/cf程度まで低下する。また市街地であるか山間部であるかによっても大きく個数濃度は異なる。)
 
クラス100といえば、100個/cfしかないので、病院のクリーンルームであればバイオクリーンルーム (BCR) と呼ばれ、産業用CRの場合はクラス1、スーパークリーンルームなどと呼ばれる。
通常の(CR内でない)晴天時の外気はクラス1,000,000程度に相当する。(雨天時等は極端に粒子個数は低下し、600,000~200,000個/cf程度まで低下する。また市街地であるか山間部であるかによっても大きく個数濃度は異なる)
もちろん、それ以上の大きな塵埃はゼロに近くなくてはならない。
 
最近は塵埃量に加え、ガス成分、静電気、電磁波なども管理の対象となることがある。
クラス100といえば、100個/cfしかないので、病院のクリーンルームであればバイオクリーンルーム (BCR) と呼ばれ、産業用CRの場合はクラス1、スーパークリーンルームなどと呼ばれる。もちろん、それ以上の大きな塵埃はゼロに近くなくてはならない
さらに医療、食品産業用の場合は浮遊微生物(一般細菌、大腸菌、カビ)も対象となる。
 
最近は塵埃量に加え、ガス成分、静電気、電磁波なども管理の対象となることがあり、医療、食品産業用の場合は浮遊微生物(一般細菌、大腸菌、カビ)も対象となる。
 
== 資格 ==
クリーンルーム内での作業や取扱・管理業務には、規模・用途に応じた資格とされることがある。
 
特に半導体プロセスでは、材料ガスとして常温常圧で自然発火する[[シラン (化合物)|シラン]]、[[ホスフィン]]のほか、水素、高純度酸素等が用いられるため火災・爆発には注意が必要である。
 
またこれらのほかにも不活性ガスの窒素、アルゴン等も用いられ、すべてのガス類がすべて低温の液体として保存されるため、[[高圧ガス]]の取り扱いに関する注意が必要である。
また、これらのほかにも不活性ガスの窒素、アルゴン等も用いられ、すべてのガス類がすべて低温の液体として保存されるため、[[高圧ガス]]の取り扱いに関する注意が必要である。他に洗浄工程、加工工程で強酸、強アルカリを使用するので、これらも注意が必要である。
 
* [[有機溶剤作業主任者]]
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