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'''ペラグラ'''(({{lang-it|Pellagra、[[イタリア語]]で「皮膚の痛み」)}})は[[内分泌学|代謝内分泌疾患]]の一つで、[[ナイアシン]]欠乏症である。[[ICD10]]ではE52。 Pellagraはイタリア語で「皮膚の痛み」を意味する。
 
ナイアシンは[[必須アミノ酸]]のひとつである[[トリプトファン]]から体内で[[生合成]]されるので、トリプトファンが欠乏することでもナイアシンが欠乏し、結果ペラグラを発症する。
 
[[1926年]]に、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の医学者[[ジョゼフ・ゴールドバーガー]]([[:w:Joseph Goldberger|Joseph Goldberger]])によって肉や牛乳に含まれる何らかの栄養不足することが原因であると突き止められ、[[1937年]]になってナイアシン欠乏が原因と判明した。
==概略==
ペラグラは[[トウモロコシ]]を主食とする地域でよくみられるが、トウモロコシのナイアシンは[[アルカリ]]で処理することによって吸収されるようになる([[メキシコ]]の[[トルティーヤ]]は良い例である)。ペラグラは季節性で、食事の内容が主にトウモロコシ製品に偏る春から夏にかけて起こりやすい。
 
[[アルコール依存症]]患者など、栄養不良(特に[[鉄]]、[[ビタミンB2]]、[[ビタミンB6|B6]])ある者は、ペラグラになるリスクが高くなる。また、[[遺伝病]]である[[ハートナップ病]](トリプトファンが腸から吸収されない病気)患者はペラグラを発症する。
 
ペラグラは、ナイアシン不足に加えて日光に当たることによって発症する。まず[[光線過敏症]]が生じ、顔に左右対称の赤い発疹が出る。
 
その後、[[消化管]]全体が侵されて吐き気、嘔吐、便秘、下痢などの症状が現れ、舌と口に[[口内炎]]が生じる(。また、喉や[[食道]]にも炎症が起こる)
 
その後、疲労、不眠、無感情を経て、脳の機能不全(([[脳症)]])による錯乱、[[見当識]]の喪失、[[幻覚]]記憶喪失[[健忘]]などが起こり、最悪の場合死に至る。
 
治療においては、[[ニコチン酸アミド]]及びビタミンB群を経口摂取する。