「嚥下障害」の版間の差分

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;心理的原因
[[神経因性食欲不振症]]など[[摂食障害]]の他、[[認知症]]、うつ病などで食欲制御が傷害されている場合もここに含まれる。認知症ではしばしば食事をしたことを忘れるが、食事をしたことを忘れても食欲制御が傷害されていなければ異常な量の摂食は困難である。
 
== 嚥下のメカニズム ==
{{main|摂食・嚥下}}
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;食道通過(食道相)
上食道括約筋、下食道括約筋、食道蠕動運動によって成り立つ。上食道括約筋の弛緩障害は咽頭相の障害を起こし誤嚥を起こす。下食道括約筋の閉鎖障害は[[逆流性食道炎]]の原因となる。高齢者では上食道括約筋、下食道括約筋ともに閉鎖不全を起こし胃からの逆流で誤嚥性肺炎を起こすことがある。食後2時間ほど起座位を取ることで逆流を予防できる。
 
 
== 嚥下の中枢機構 ==
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;咽頭反射
咽頭後壁をこすったときに軟口蓋挙上する反射。
 
=== 水飲み試験 ===
=== 嚥下造影 ===
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球麻痺では延髄にある[[疑核]]、[[弧束核]]、網様体および嚥下関連ニューロン障害で嚥下障害をきたす。典型例は脳血管障害では[[ワレンベルグ症候群]]、変性疾患では[[筋萎縮性側索硬化症]]などがあれられる。嚥下動態では口腔相障害は軽度であり、咽頭相である嚥下反射障害が主体である。'''嚥下反射が起こりにくく、起こっても不十分である。'''CPGによる嚥下筋群の活動様式のプログラム異常と考えられている。軟口蓋、咽頭挙上、咽頭収縮、食道入口部開大などの運動障害が認められる。停滞型の嚥下障害である。
;偽性球麻痺の嚥下障害
皮質延髄路障害であり、皮質・皮質下型、線状体型、橋型の3型が知られているが嚥下動態は同様である。従来は両側病変で生じるとされていたが皮質領域の片側性病変でも嚥下障害が生じるという報告がされている。反射は起こりにくいが、嚥下中枢自体は障害されていないため、嚥下反射が起こればそのパターンは保たれている。嚥下動態は口腔相の障害(食塊形成不良)、咽頭期への移送の障害、嚥下障害の惹起不良が主体である。'''口腔期と咽頭期のタイミングがずれることが問題となり、嚥下反射は保たれる。'''食塊形成しにくい水分は特に誤嚥しやすい
 
== 特殊な嚥下障害 ==
=== 前部弁蓋部症候群(Foix-Chavany-Marie syndrome) ===
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;口腔顔面失行
;嚥下失行
 
=== 筋萎縮性側索硬化症 ===
 
== 内科的治療 ==
;ドパミンーサブスタンスP系の賦活
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== 外科的治療 ==
輪状咽頭筋切除術、喉頭挙上術、喉頭蓋管形成術、喉頭摘出術、気道食道分離術、声門閉鎖術などが有効な場合もある。
 
== 参考文献 ==
* 『基礎歯科生理学』(医歯薬出版、2003年3月)ISBN 4263455606
* 口から食べる 嚥下障害Q&A ISBN 9784805835269784805835265
* よくわかる嚥下障害 ISBN 9784815917289
 
== 関連項目 ==
* [[摂食障害]]