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純陀と釈迦のやりとりを追加しました
スジャータにリンク
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: ことに以下は、''[[法華経]]'' 影響下の''[[涅槃経]]''(一切大衆所問品、純陀品) で強く主張されている部分である。
 
 だが、純陀の料理を食した[[釈迦]]はその直後激しい腹痛を訴え、倒れたと伝えられる。<br> 思いも掛けない事態に泣き狼狽する純陀だが、[[釈迦]]は苦しみを耐えながら「いいか純陀よ、'''お前はこの大勢の中から仏の最期の供養者に選ばれたのだ'''。これは大変なことであり極めて成し難いことを遂げたのだ。[[スジャータ]](成道の際に最初に乳粥の供養を捧げた少女)とお前の供養はまさに始まりと終わりの供養であり、私が受けた供養の中でも最も重要なものなのだよ。お前はよくやって来た。お前は人間の体であっても心は仏になったのだ。だから私が入滅しても悲しんではならず、むしろ喜ぶべきなのだ。」と諭したと言われる。
 
 
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 最後に純陀は「どうか元気になってください、この世は苦しみに満ちていて、あなたの教えが必要なのです」とすがるが、[[釈迦]]は「いいか純陀よ、現世の流転の苦しみに限りはない。栄えるものにも必ず終わりがあり、会うものにも必ず離別がある。誰しもが老病死の苦しみに喘ぐのだ。つまりこの世に生きることは苦しみそのものを体に集めているのと同じことであるから、これを取り除く事は出来ない。むしろこれを楽しみ=日々が修行であり、苦しみは常に自分を磨いてくれる尊い事象である。そして森羅万象全ての正体はみな空だということを悟り、'''この苦しみの現世に上妙の楽を見出すのだ'''。お前は一切衆生の仏法僧の帰依所となり、私の教えを留まることなく弁じていきなさい。」と説いた。

 純陀は「私はまだ微力で、そのような力はありません」と応えたところ釈迦は「お前の供養を受けたのは、全ての衆生を救わんがためである。」と諭した。純陀は釈迦の面前で香を焚き、「我、大乗の寄辺となるを目指し、その暁には必ずや遂げましょう」とこれに応え、純陀は悟りを得て在家ながら尊者となった。<br> [[釈迦]]は純陀に別れを告げると最期を悟って弟子と共に出発し、入滅の地[[クシナガラ]]郊外の沙羅林へ向かう。釈迦は死ぬ直前に[[阿南]]に対して、キノコの食事を施した純陀を責めないようにと諭したという。
 
2.[[舎利子]]の末弟。