「理科離れ」の版間の差分

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また、普通教育における技術教育として実施されている中学校の技術科([[技術・家庭]]科)の履修時間数も少なからぬ影響を及ぼしていると考えられる。技術・家庭科は[[1958年]](昭和33年)に導入されて以来、男子は技術科、女子は家庭科という形で、ながらく男女別のカリキュラムで実施されており、女子は技術教育から遠ざけられる傾向にあった。[[1989年]]から男女同一カリキュラムに改められたが、技術科が中学校にしかないにもかかわらず、時間数を技術科と家庭科で折半したことで技術科の時間数は従来の3分の1以下にまで減少している(「[[男女共同参画社会]]」を参照)。
 
普通教育における技術教育は多くの国々で拡充される傾向にあり、小学校から高等学校までを通じて「製造」「エネルギー/動力/輸送」「建築/建設」「情報と通信」「食品/衣料」などの産業に関する幅広い分野が扱われている。
多くの国々では、実施学年と学習領域の拡大を通じて普通教育における技術教育の拡充に取り組んでおり、下の表のように小学校から高等学校までのカリキュラムが組まれている。また、学習領域は、従来の製図、加工、機械、電気といった伝統的なものから新しいものへの移行が行われている。共通して見られる単元には、(1)物質的財貨としてのモノをつくる技術的過程と社会的編成を対象にした「製造」の単元、(2)エネルギーの供給・変換・制御・消費を対象にした「エネルギー/動力/輸送」の単元、(3)人が生活する環境の設計・構築・管理を対象にした「建築/建設」の単元、(4)コンピュータ制御や遠隔通信技術を対象にした「情報と通信」の単元などがある。従来の製図、材料、加工法、道具、機械等の内容は削除された訳ではなく、新しい枠組みの中で、テクノロジーの要素や側面として再編されて位置づいている場合が多い。
 
日本の普通教育において行なわれる技術教育は、下の表のように、国際的扱う分野も実施年数も少水準からみて著しく乏し状況になっている。<ref>『技術科教育のカリキュラムの改善に関する研究』(2001年3月、国立教育政策研究所)</ref>
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|+ 日本と比較した8か国における一般技術教育教科の実施状況