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=== 修士号の意義 ===
修士の学位は、主に博士課程を受験する際の基礎的な要件であるとともに、[[シンクタンク]]研究員や[[医療]][[製薬]]関係の分野や[[理工系]]の分野での需要が多い。また、[[国際公務員]]の応募資格は、応募するポストと関連する分野での修士号以上の学位があることが求められる。[[臨床心理士]]の資格では[[心理学]]の修士の学位が必須であり、[[教員免許状]]の専修免許状の授与を受ける際にも「修士の学位を有すること」が基礎資格になっている。最近では、[[文部科学省]]が[[高度専門職業人]]の社会的充実を急務としていること、生涯学習に対する社会の関心が高まっていることなどから、大学院に進学する人口が拡大し、修士の学位取得がよりスタンダードな地位を占めることが想定されている。このような背景もあり、今日では社会人学生の受け入れを想定した社会人大学院というものも増加しつつある。また、日本では[[公務員]]に国内外の大学院に派遣して修士の学位をとらせるなどの制度も定着してきていることから次第に大学院修了人口が増え、今後ステータスとしても、あるいはスキルとしても認知を得られる部分も期待される。また、修士の学位は文部科学省の定める専修学校設置基準にて[[専修学校教員資格|専修学校専門課程教員資格]]としても認められている<ref>専修学校設置基準第18条の5では専修学校の専門課程の教員たる資格として「修士の学位又は学位規則(昭和二十八年文部省令第九号)第五条の二に規定する専門職学位を有する者」と定めている。</ref>。
 
また、[[自衛隊]]では[[幹部候補生 (自衛隊)|幹部候補生]]試験に合格した者で通常は[[3尉]]に補せられるところを、修士の学位を有する者は[[中尉|2尉]]に補せられるといった優遇を受ける機関もある。修士の学位を有する者が増加していくことは、日本の研究人口も増加し高等教育水準の向上によりあらゆる効果が期待されるという部分もあるが、一方で(文系の場合)大学院修了者が「高学歴過ぎても扱いにくく、協調性や職場の和を乱す」との偏見や「新卒でも給与を多く払わなければならず、負担が大きい」などの理由で採用時に忌避される傾向も少なからずあり、募集・採用や活用の難しさが根底にあることが当面の問題である。理系の場合は修士号を所持していることは一般に就職等の妨げになることはない。