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[[ファイル:KYOTO RAKUNAN express (social experiment by Kyoto University) Kyoto, JAPAN.jpg|thumb|right|京都駅八条口バス停にて - 京都市南区(2011年8月撮影)]]
'''京都らくなんエクスプレス'''(きょうとらくなんエクスプレス)は、[[合同会社]]京都大学]]工学まちづくり交通研究科に設置された「低炭素都市圏政策ユニット」主体となり実験運行されている[[路線バス]]である。[[国土交通省]]・[[京都市]]・地元企業などの協力のもと、[[2010年]](平成22年)[[10月15日]]から運行を開始した
 
元は[[京都大学]]のユニットによる実証運行(後述)が行われていたが、その終了に伴い2011年10月15日より運行主体が変更された。
 
== 概要 ==
[[京都大学]]工学研究科に設置された「低炭素都市圏政策ユニット」が主体となる実証運行として、[[国土交通省]]・[[京都市]]・地元企業などの協力のもと、[[2010年]](平成22年)[[10月15日]]から運行を開始した。
公共交通空白域における路線を新設することによる利用動向や、利用促進策(モビリティマネジメント)やデザインなど全般的な施策をともなう路線バスの活性化および、拡散した都市部を公共交通を活用し高度な集積をもつ構造とすることで移動距離の縮減をはかる「低炭素都市圏」の構築などを目指し、同ユニットが主体的に実施する[[社会実験]]である。
 
この運行は[[社会実験]]として実施されたもので、公共交通空白域における路線を新設することによる利用動向や、利用促進策(モビリティマネジメント)やデザインなど全般的な施策をともなう路線バスの活性化および、拡散した都市部を公共交通を活用し高度な集積をもつ構造とすることで移動距離の縮減をはかる「低炭素都市圏」の構築などを目指し、同ユニットが主体的に実施する[[社会実験]]であるした
京都市南部の高度集積地区(らくなん進都)は1998年に地域が指定され、高度集積のための制度構築や道路網などの整備が行われてきた<ref>[http://www.kyoto-nanbu.org/areainfo.html 「らくなん進都」(高度集積地区)のまちづくり] - らくなん進都整備推進協議会(2011年5月17日閲覧)</ref>が、公共交通は近隣の各路線とも当地区から外れていたほか、既存の路線バスも運行本数や鉄道との連携などにおいて必ずしも利便性が高い状態とは言えず不満もあった<ref name="KOALA">[http://blogs.yahoo.co.jp/koala_lrt/62905953.html 京都大学が路線バスを運行実験] - 都市創生交通ネットワーク@関西(2010年10月15日付、2011年5月17日閲覧)<!--2011年5月時点では、NPO法人認証を目指している任意団体。--></ref>。このことから、当地域は自動車交通が中心となっているとされ、これにより高度集積が進んでいないとされた。当バスの運行は、当地域における公共交通の利便性向上を図ることで利用交通機関の転換をはかるための実証的な実験と位置づけられている。
 
京都市南部の高度集積地区(らくなん進都)は1998年に地域が指定され、高度集積のための制度構築や道路網などの整備が行われてきた<ref>[http://www.kyoto-nanbu.org/areainfo.html 「らくなん進都」(高度集積地区)のまちづくり] - らくなん進都整備推進協議会(2011年5月17日閲覧)<name="shinto"/ref>が、公共交通は近隣の各路線とも当地区から外れていたほか、既存の路線バスも運行本数や鉄道との連携などにおいて必ずしも利便性が高い状態とは言えず不満もあった<ref name="KOALA">[http://blogs.yahoo.co.jp/koala_lrt/62905953.html 京都大学が路線バスを運行実験] - 都市創生交通ネットワーク@関西(2010年10月15日付、2011年5月17日閲覧)<!--2011年5月時点では、NPO法人認証を目指している任意団体。--></ref>。このことから、当地域は自動車交通が中心となっているとされ、これにより高度集積が進んでいないとされてい。当バスの運行はことから、当地域における公共交通の利便性向上を図ることで利用交通機関の転換をはかるための実証的な実験と位置づけられてい
実験運行は大学が実施するものとしては日本最大の規模とされており、期間は1年以内を予定している。なお、同ユニットでは今回の事業により「新しいバスシステムの構築を図る」<ref>[http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20101009000072 「らくなん進都」に路線バス 京大が最大の交通実験] - 京都新聞(2010年10月9日付、2011年5月17日閲覧)</ref>としているほか、京都市が導入を検討している「高規格バス」の先導的役割を果たすことを標榜している。
 
運行は大学が実施するものとしては日本最大の規模とされており、期間は1年以内を予定してい。なお、同ユニットでは今回の事業により「新しいバスシステムの構築を図る」<ref>[http://www. name="kyoto-np.co.jpnp20101009"/education/article/20101009000072 「らくなん進都」に路線バス 京大が最大の交通実験] - 京都新聞(2010年10月9日付、2011年5月17日閲覧)</ref>としているほか、京都市が導入を検討している「高規格バス」の先導的役割を果たすことを標榜している。
当初から路線を南へ延伸する構想もあったが、2011年7月15日より[[大手筋|大手筋通り]]までの運行が実現したほか、「らくなん進都」周辺にはバス停が増設された。<ref>京都大学のサイト(外部リンクに列挙)を参照。(2011年8月2日閲覧)</ref>
 
当初から路線を南へ延伸する構想もあったが、2011年7月15日より[[大手筋|大手筋通り]](大手筋)までの運行が実現したほか、「らくなん進都」周辺にはバス停が増設された<ref name="kyoto univ"/>京都大学のサイト(外部リンクに列挙)を参照。(2011年8月2日閲覧)<ref name="kyoto-lab"/ref>
2011年10月11日改正より土日祝日の運行を開始した。
 
実証運行の終了に伴い、運行主体が移管された。また、その翌日の2011年10月1116日改正より土日祝日の運行を開始した。
=== 運行主体について ===
 
運行主体の「低炭素都市圏政策ユニット」は、京都大学の工学研究科と経営管理研究部が連携して運営しているユニットで、都市における交通政策支援や人材育成などを目的として活動している。京都市における同ユニットの実績としては、夜間帯に繁華街から京都駅へのアクセス改善を目的とした「[[京都市営バス#よるバス|よるバス]]」事業への参画がある<ref name="KOALA"/>。
=== 実証運行主体について ===
実証運行主体者であった「低炭素都市圏政策ユニット」は、京都大学の工学研究科と経営管理研究部が連携して運営しているユニットで、都市における交通政策支援や人材育成などを目的として活動している。京都市における同ユニットの実績としては、夜間帯に繁華街から京都駅へのアクセス改善を目的とした「[[京都市営バス#よるバス|よるバス]]」事業への参画がある<ref name="KOALA"/>。
 
== 沿革 ==
<ref name="kyoto-lab"/>
* {{和暦|2010}}
** 10月15日 - 京都大学の低炭素都市圏政策ユニットによる実証運行([[社会実験]])を開始する。
* {{和暦|2011}}
** 7月15日 - 路線を[[大手筋|大手筋通り]]まで延伸する。
** 10月15日 - 前日をもって実証運行を終了し、運行主体を京都まちづくり交通研究所に移管する。
** 10月16日 - 従来は運行していなかった平日以外にも運行を開始する。
** 12月 - デザインが、社団法人日本サインデザイン協会より表彰される。
* {{和暦|2012}} -
** 2月18日 - 平日以外の運行経路を変更する。<!--城南宮-->
 
== 運行概要 ==
2011年10月1115日時点<!--出典:ケイルックウェブサイト(外部リンク参照)--ref name="klook"/>
* ;経路
:[[京都駅]]八条口より[[油小路烏丸通]]を南進、[[久世橋通]]を経て[[油小路通]]へ達し、[[鴨川 (淀川水系)|鴨川]]を渡り「らくなん進都」へ達する。同地域付近は片方向の環状(ループ)経路となっており、[[京阪国道]]へ達したのち[[大手筋|大手筋通り]]を経由して油小路通へ戻り北進し、京都駅へ至る。なお、平日以外は[[京阪国道]]にある[[城南宮]]至近に達したのち、京都府総合見本市会館(パルスプラザ)・[[京セラ]]本社前を経て京都駅へ至る短縮ルートとなっている。
* 平日の運行ルート
:** [[京都駅]]八条口 - ''油小路[[城南宮]]'' - 京都パルスプラザ・[[京セラ]]前 - 油小路[[京都府道121号丹波橋停車場線|丹波橋]] - 油小路毛利橋・[[伏見警察署|伏見警察]]前 - [[京阪国道|国道]]毛利橋東・[[宝ホールディングス|宝酒造]]前 - 国道大手筋東・蘇生会病院前 - 三栖・[[月桂冠]]前 - 油小路大手筋(→油小路毛利橋を経由し、以北は同じ。)
:なお、一部区間や停留所は運行・停車する時間帯が限られている(詳細は運行受託会社のウェブサイトなどを参照)。
*** 斜字は昼間時のみ停車。朝時間帯の一部の便は京都駅八条口から京都パルスプラザ・京セラ前までの運行。 ※運行ダイヤの詳細は後述および公式サイトなどを参照。
* 運行受託会社
* 平日以外の運行ルート
** 京都市[[南区 (京都市)|南区]]吉祥院這登西町に本社を置き、自家用車両運行[[アウトソーシング]]請負や[[観光バス]]事業などを営む株式会社ケイルックに委託している。
** 京都駅八条口 - 城南宮 - 京都パルスプラザ・京セラ前 - 京都駅八条口
* 車両
*** 城南宮[[バス停留所|バス停]]は京阪国道に位置しており、平日に使用する油小路城南宮バス停と比較して城南宮により近い位置にある。
** すべて大型車<ref>参考文献(京都大学のニュースリリース)に「約60人乗り」の記述あり。</ref>で、{{要出典範囲|[[日野・ブルーリボン]]のワンステップバスを使用|title=事実関係の疑義ではありませんが、どの出典にも車種や使用に言及していないため、出典を提示願います。|date=2011年5月}}している。
;運行ダイヤ
* 平日における京都駅八条口からの所要時間は、京都パルスプラザ・京セラ前までは約15分、油小路大手筋までは約25分である。
* 平日は、全線運行する便が朝夕は1時間あたりおおむね4本、昼間時はおおむね3本が運行されているほか、朝6時台および7時台のみ区間便も運行される。また、昼間時のみ油小路城南宮に停車する。運行時間帯は、京都駅八条口を基準として6時台から21時台までである。
* 平日以外は終日にわたり1時間あたり3本運行され、完全なパターンダイヤとなっている。運行時間帯は、京都駅八条口を基準として9時台から17時台までである。なお、沿線でのイベント開催時に臨時運行を行った実績もある<ref name="kyoto-lab policy"/>。
* ;運行受託会社
** :京都市[[南区 (京都市)|南区]]吉祥院這登西町に本社を置き、自家用車両運行[[アウトソーシング]]請負や[[観光バス]]事業などを営む株式会社ケイルックに委託している。
* ;車両
** :すべて大型車<ref>参考文献(京都大学のニュースリリース)に「約60人乗り」の記述あり。< name="sankou"/ref>で、{{要出典範囲|[[日野・ブルーリボン]]のワンステップバスを使用|title=事実関係の疑義ではありませんが、どの出典にも車種や使用に言及していないため、出典を提示願います。|date=2011年5月}}している。
 
== デザイン ==
<ref name="kyoto-lab"/>
 
デザインは、株式会社ジイケイ京都 (GK Kyoto) が手がけている<ref name="GK kyoto"/>。『らくなん進都にふさわしい斬新なイメージのデザイン』を標榜し、車両・バス停・広報媒体などのトータルデザインがなされている。
 
これらのデザインが評価され、第45回SDA賞(社団法人日本サインデザイン協会 (SDA) 主催)の公共サイン部門(A-2類)において、「サインデザイン賞」(入選および関西地区サインデザイン賞)を受賞した。
 
== 参考文献 ==
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== 脚注 ==
{{Reflist}}{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist|refs=
<ref name="kyoto-lab">京都まちづくり交通研究所のサイト(外部リンクに列挙)を参照。(2012年5月14日閲覧)</ref>
<ref name="klook">ケイルックのサイト(外部リンクに列挙)を参照。(2012年5月14日閲覧)</ref>
<ref name="kyoto univ">京都大学のサイト(外部リンクに列挙)を参照。(2011年8月2日閲覧)</ref>
<ref name="kyoto-np20101009">[http://www.kyoto-np.co.jp/education/article/20101009000072 「らくなん進都」に路線バス 京大が最大の交通実験] - 京都新聞(2010年10月9日付、2011年5月17日閲覧)</ref>
<ref name="shinto">[http://www.kyoto-nanbu.org/areainfo.html 「らくなん進都」(高度集積地区)のまちづくり] - らくなん進都整備推進協議会(2011年5月17日閲覧)</ref>
<ref name="KOALA">[http://blogs.yahoo.co.jp/koala_lrt/62905953.html 京都大学が路線バスを運行実験] - 都市創生交通ネットワーク@関西(2010年10月15日付、2011年5月17日閲覧)<!--2011年5月時点では、NPO法人認証を目指している任意団体。--></ref>
<ref name="kyoto-lab policy">[http://www.kyoto-lab.jp/rexhp/policy.html 運行の経緯] - 京都まちづくり交通研究所(2012年5月14日閲覧)</ref>
<ref name="sankou">参考文献(京都大学のニュースリリース)に「約60人乗り」の記述あり。</ref>
<ref name="GK kyoto">[http://www.gk-kyoto.com/information_j.htm information] - GK Kyoto(2012年5月14日閲覧)</ref>
}}
 
== 外部リンク ==
* [http://www.upl.kyoto-u.aclab.jp/rexrexhp/ 京都らくなんエクスプレス (R'EX)] - 京都大学まちづくり交通研究所
* [http://www.klook.co.jp/rex/ R'EX 京都らくなんエクスプレス] - ケイルック
* [http://www.upl.kyoto-u.ac.jp/rex/ 京都らくなんエクスプレス (R'EX)] - 京都大学
 
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