「ホモロジカルミラー対称性予想」の版間の差分

ホッジダイアモンドを追記、英語版へのリンクをはる、文献を一点追加
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(ホッジダイアモンドを追記、英語版へのリンクをはる、文献を一点追加)
 
==例==
この予想を数学者が評価することのできる例は、少数ですがあります.コンツェビッチが、セミナーで指摘したように、予想は[[楕円曲線]]の場合には[[テータ函数]]を使い証明できるのではないでしょうか.この導きに従い、アレクサンダー・ポリスチュック[[en|Alexander Polishchuk]] と エリック・ザスロフ[[en|Eric Zaslow]]は大延曲線の予想のバージョンの証明をしました.深谷・賢治[[en|Kenji Fukaya]]は、アーベル多様体[[abelian varieties]]についての予想の要素たちを確立するを可能としました.その後、とヤン・ソイベルマン[[en|Yan Soibelman]]は、SYZ予想[[en|SYZ conjecture]]から来るアイデアを使い、[[代数多様体#アフィン代数多様体の座標環とヒルベルトの零点定理|アフィン多様体]]上の非特異なトーラスバンドル[[torus bundle]]についての予想の大半を証明しました.2003年に、ポール・ザイデル[[en|Paul Seidel]]は二次曲面[[en|quartic surface]]の場合の予想を証明しました.{{harvtxt|Hausel|Thaddeus|2002}}は、SYZ予想の素描をHitchin系とLanglands双対性の脈絡で説明しました.
 
==ホッジ(Hodge)ダイアモンド==
下の図のダイアモンドは、「ホッジダイアモンド」と呼ばれ、''(p,q)''-微分形式の空間の次元 ''h''<sup>p,q</sup> を座標を ''(p,q)'' として並べたもので、ダイアモンドの形となります.p=0,1,2, q=0,1,2 つまり、2-次元の場合には、
 
''h''<sup>2,2</sup>
''h''<sup>2,1</sup> ''h''<sup>1,2</sup>
''h''<sup>2,0</sup> ''h''<sup>1,1</sup> ''h''<sup>0,2</sup>
''h''<sup>1,0</sup> ''h''<sup>0,1</sup>
''h''<sup>0,0</sup>
 
となります.
 
K3曲面[[K3 surface]]の場合には、2-次元のカラビ-ヤウ多様体とみなすことができますが、ベッチ数[[en|Betti number]]たちが、''{1, 0, 22, 0, 1}''ですから、K3曲面のホッジダイアモンドは次の図のようになります.
 
''1''
''0'' ''0''
''1'' ''22'' ''1''
''0'' ''0''
''1''
 
ところで、3-次元の場合には、面白いことが起きます.ホッジダイアモンドが対角線(斜め線)を中心として対称なホッジ数を持つペア ''M'' and ''W'' が存在することがあるのです.
 
''M''のダイアモンド:
''1''
''0'' ''0''
''0'' ''a'' ''0''
''1'' ''b'' ''b'' ''1''
''0'' ''a'' ''0''
''0'' ''0''
''1''.
 
''W''のダイアモンド:
''1''
''0'' ''0''
''0'' ''b'' ''0''
''1'' ''a'' ''a'' ''1''
''0'' ''b'' ''0''
''0'' ''0''
''1''
 
''M'' と ''W'' は[[弦理論]]のA-モデルとB-modelに対応しています.ミラー対称性は、ホモロジカルな次元を入れ替えるだけではなく、ミラーペアの上の[[シンプレクティック幾何学|シンプレクティック構造]] と 複素構造[[複素多様体|複素構造]]を入れ替えます.これがホモロジカルミラー対称性の起源です.
 
==以下も参照==
*{{Citation |last=Seidel |first=Paul |title=Homological mirror symmetry for the quartic surface |work=|year=2003 |arxiv=math.SG/0310414 }}.
*{{Citation |last=深谷 |first=賢治 |title=シンプレクティック幾何学 |work=|year=1999 |arxiv= }}.
*{{Citation |last=Hausel |first=Tamas |last2=Thaddeus |first2=Michael |title=Mirror symmetry, Langlands duality, and the Hitchin system |work=|year=2002 |arxiv=math.DG/0205236 }}.
 
 
[[Category:代数幾何学のトポロジカルな方法]]
[[Category:双対な理論]]
 
本記事は、[[en|Homological Mirror Symmetry]] 22:32, 18 April 2012‎ から訳しました.
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