「環 (天体)」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Luckas-bot (会話 | 投稿記録)
m r2.7.1) (ロボットによる 追加: hy:Մոլորակների օղակներ
m 内部リンクの追加。
1行目:
{{Otheruses|天体における環(わ)|その他の用法|環}}
[[Image:Anelli_di_Saturno_a_colori_naturali.jpg|thumb|300px|2004年にカッシーニ探査機が撮影した土星の環]]
'''環'''(わ、planetary ring)とは[[惑星]]の周囲を公転する塵やその他の小さな粒子が平らな円盤状の領域に分布しているリング状の構造である。最も壮大で有名な惑星の環は[[土星]]の環であるが、[[太陽系]]に4つ存在する巨大ガス惑星、すなわち[[木星]]・[[土星]]・[[天王星]]・[[海王星]]は全て環を持っている。
 
惑星の環の起源は正確には分かっていないが、一般に環は不安定で、数千万年から数億年の間には散逸するものと考えられている。従って、現在見られる環は比較的新しい起源を持つはずであり、おそらくは[[衛星]]が大衝突を受けたり、あるいは惑星の[[ロシュ限界]]の内側に入った衛星が[[重力]]によって破壊された破片からできていると見られている。
9行目:
環には'''[[羊飼い衛星]]''' (shepherd moon) と呼ばれる小さな衛星が環の外縁や空隙の中に存在する場合がある。羊飼い衛星の重力は環の縁をくっきりと保つ役割を果たす。羊飼い衛星の軌道に近づく物質は環の本体に弾き返されるか、あるいは系から放り出されたり、衛星自身に降着したりする。
 
木星の衛星のうち最も内側にある[[メティス (衛星)|メティス]]や[[アドラステア (衛星)|アドラステア]]といった小さな衛星は、木星の環やロシュ限界の内側を公転している。木星の環は、木星の[[潮汐力]]によってこれらの衛星から放出された物質から構成されている可能性がある。またこれらの物質放出は環の物質がこれらの衛星の表面に衝突することでさらに促進されているとも考えられる。ロシュ限界の内側にある衛星には[[自己重力]]よりも強い潮汐力が働くため、衛星本体は衛星の構成物質の力学的な強度のみで一体に保たれている。従って衛星表面に弱く積もっているだけの物質は簡単に引き剥がされて環の一部となる。
 
土星の環のうち、B環には[[土星#環のスポーク|スポーク]]と呼ばれる放射状の暗い部分が観測されている。これは環を構成する粒子と土星の[[磁場]]の相互作用によって発生したという説があるが、はっきりとは判っていない。
15行目:
海王星の環は非常に変わっていて、最初の地球からの観測では切れ切れの円弧(「リング・アーク」または単に「アーク」)からできていると見られていたが、[[ボイジャー2号]]が撮影した画像によって、所々に明るいこぶを持つ完全な環であることが明らかになった。これについては、羊飼い衛星である[[ガラテア (衛星)|ガラテア]]や、未発見の別の羊飼い衛星からの重力の影響によってこのこぶ(リング・アーク)が作られていると考えられている。
 
== 関連項目 ==
 
* [[木星の衛星と環]]
* [[土星の衛星と環]]
22 ⟶ 21行目:
* [[海王星の衛星と環]]
 
== 外部リンク ==
 
* [http://planetarynames.wr.usgs.gov/append8.html USGS/IAU Ring and Ring Gap Nomenclature]
 
{{DEFAULTSORT:わ}}
[[Category:衛星|わ]]
[[Category:天体|わ衛星]]
[[Category:衛星|わ天体]]
 
{{Magnetosphere}}