「タイミングチェーン」の版間の差分

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チェーンとベルトの違いで最も大きい点は、タイミングベルトは約10万キロが交換の目安とされているのに対し、タイミングチェーンは交換寿命が約30万キロと、ほぼ[[廃車 (自動車)|廃車]]まで交換しなくて良いメンテナンスフリーの部品という点である。さらに「切れることがない=バルブクラッシュを考慮しなくてもよい」という事なので、ピストンにバルブクラッシュ防止のバルブリセスを深く掘る必要がなくなる。これにより[[ターボチャージャー|ターボ]]エンジンや高出力[[自然吸気|NA]]におけるバルブリセス付近の熱滞留が無くなり、[[ノッキング]]の減少、熱害低減によるピストンの耐久性向上、理想的な[[燃焼室]]形状の採用による燃焼効率の向上などの効果も得ることができるようになった。
 
前述の設計寿命を超える走行を行う[[個人タクシー]]や、タイミングチェーン自体の設計や品質が悪い場合、チェーンが伸びて異音を発し、バルブタイミングの狂いでエンジンの不調が発生する場合がある。その場合はタイミングチェーンを交換する必要があるが、基本的には交換を前提としていない部品だけに、部品代と工賃はタイミングベルト式に比べてはるかに高額となり、保証期間外であればユーザーへの負担は大きい。またチェーン式はフロントカバーで覆うためフロントカバーのシール交換も必要となる場合がありそれだけでも複雑である
 
なお、[[日本車]]の多くには[[椿本チエイン]]のタイミングチェーンが採用されている。世界的には米国の[[ボルグワーナー]]がタイミングチェーンのシェア1位である。