「クロストリジウム属」の版間の差分

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クロストリジウム属の菌は、土壌内部や生物の[[腸]]内などの酸素濃度が低い環境に生息する[[嫌気性生物|偏性嫌気性菌]]であり、酸素存在下では増殖できない。一般に偏性嫌気性菌は、[[スーパーオキシドディスムターゼ]]や[[カタラーゼ]]などの[[活性酸素]]を無毒化する[[酵素]]を持たないため、酸素がある通常の環境下では不活化するが、クロストリジウム属の菌は酸素存在下で、耐久性の高い[[芽胞]]を作って休眠することで、死滅を免れることができる。この性質から、他の偏性嫌気性菌が生き残れない状態でも生き残るため、偏性嫌気性菌の中では比較的古くからその存在が発見され、研究が進められてきた。
 
[[Chaim Weizmann ]]による1919年の特許<ref>Weizmann,C. September 1919. U.S. patent 1,325,585.</ref>により[[デンプン]]から醗酵によって工業的な規模での[[アセトン]]・[[ブタノール]]生産が可能になったが、この醗酵に用いられたのもクロストリディウムであり、[[第一次世界大戦]]中は燃料や火薬の原材料として破砕した[[トウモロコシ]]からアセトンを生産していた。この醗酵生産法は化学合成法が発達する1950年代まで、アセトンやブタノールの主な生産法であった。
 
クロストリジウム属の一部には、ヒトに対する病原性を有するものも知られている。中でも、[[破傷風菌]]や[[ボツリヌス菌]]などは、強力な[[毒|神経毒]]を産生する。