「テトラコルド」の版間の差分

'''テトラコルド'''（もしくはTetra Chord「テトラコード」,[[古代ギリシャ語]]の{{lang|el|τετράχορδον}}（テトラコルドン）より。「4つの弦」の意）は、4つの音による[[音列]]のことである。現代では特に[[音階]]・[[旋法]]の理論で重要な意味を持っている。

現代の音楽理論では、「ド-ファの完全四度とソ-ドの完全四度の枠を予め用意した中に、それぞれ適当なテトラコルードを挿入することによって[[七音音階]]ができる」という文脈で使用されることが多い。すなわち、「ド○○ファソ○○ド」の○に適当な音を挿入すればよい、といった意味である。例えば、[[長音階]]「ドレミファソラシド」は、テトラコルード「ドレミファ」と「ソラシド」を積み重ねたものである。

この概念の拡張例として、[[小泉文夫]]による日本の旋法の理論がある。この理論においては、完全四度の枠内に挿入される音の数は、通常の2音ではなく1音とされる。すなわち、「ド○ファソ○ド」の○に適当な音を挿入すればよい。例えば、沖縄音階「ドミファソシド」は、擬似テトラコルード「ドミファ」と「ソシド」を積み重ねたものとして理解することができる、などと説明される。