「マルシリオ・フィチーノ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m r2.7.2+) (ロボットによる 追加: be-x-old:Марсыліё Фічына
Æskja (会話 | 投稿記録)
m →‎思想: リンク修正。
18行目:
フィチーノの人間観は次のようなものである。人間の魂は肉体に捕らえられている。人間の肉体と魂の一部(五感など)は動物と共通であるが、理性と知性を持つ点で動物と異なる。理性は五感から受け取った物事を分析、判断し、また想像力を働かせる能力である。また、知性は直接真理、[[イデア]]に到達し神の領域に近づく能力である。この意味で、人間は動物と神の中間にあり、様々な葛藤にさいなまれる不安定な存在であるが、理性によって現世で正しいことを行うとともに、知性によって真理と一体化することができる。
 
彼はまた神話を天上の力の表現として貴び、その[[占星術]]的寓意的解釈に努めた。たとえば、[[ウェヌス]]を人間性そのもの、[[ヘルメース|ヘルメス]]を最初(もしくは[[ゾロアスター]]に次ぐ第二)の哲学者にして神学者、[[サトゥルヌス]]を人を知的探求に没頭させる存在として彼の宇宙論の主要な霊魂に位置づけた。
 
[[ヘルメス文書]](錬金術の書と勘違いされる場合が多いが、フィチーノの訳した文書はそうではない)の翻訳や実践的な占星術の研究も行っており、『[[三重の生について]]』 (''De Vita Triplici'', 1489)では惑星の力によって健康を得るすべなどを示した。