「星を継ぐもの」の版間の差分

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東 遥 (会話 | 投稿記録)
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続編に『[[ガニメデの優しい巨人]]』、『[[巨人たちの星]]』、『[[内なる宇宙]]』、『''Mission to Minerva''』(未訳)があり、「巨人たちの星シリーズ」と総称されている。日本語版はいずれも[[創元SF文庫]]に収められている。翻訳は[[池央耿]]による。
 
[[星野之宣]]によって漫画化され、『[[ビッグコミック]]』([[小学館]])2011年5号から2012年16号にかけて連載され、順次4巻の単行本化さに纏めらている(全4巻)。内容は『ガニメデの優しい巨人』、『巨人たちの星』まで網羅し、独自の解釈や原作にないエピソードを加えるなど手が加えられている。
 
{{ネタバレ}}
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その正体を探るために、物質を透過撮影できるトライマグニスコープが手配されると共に、その開発者であるヴィクター・ハントにも調査への参加が要請された。スコープを駆使して少しずつ齎された情報と数少ない所持品を元にあらゆる分野の[[学問]]を総動員した分析が始まった。だが、その指し示す事象は矛盾だらけだった。
 
所持品の中に現代技術を駆使しても造る事の出来ない超小型の原子力パワーパックが見つかり、使用されていた放射性物質の崩壊からも5万年前という値が裏付けられた。だが、こんな高度な技術が地球に存在した痕跡は無い。これに対し生物学者のクリス・ダンチェッカーは「彼」が間違いなく[[ヒト]]であると断言し出身地は地球であると主張する。一方で、手帳と思われるものを透過撮影して浮かび上がった[[記号]]の[[解読]]は言語学者の協力を得ても困難を極めた。もしそれが[[文字]]なら内容は何を示しているのか。そして、カレンダーらしきものも見出されたが、現在の地球とは相容れない暦法から成り立っていた。携帯食料と思われるものの素材は水棲生物の様だが、その肉体構造は地球生物のものと根本的に異なり、とても地球産とは思われなかった。相矛盾する事象を整理し、数々の仮説が立てられ、謎が少しずつ解き明かされていくかに見えつつも、別の事実がその仮説を否定する。その繰り返しがいつまでも続き結論に行き着く見込みは立たなかった。果たして、チャーリーは一体何者なのか、どこから来たのか、何故、ここに居のか、そしてどこに行こうとしていたのか?
 
さらに[[木星]]の[[衛星]][[ガニメデ (衛星)|ガニメデ]]を訪れた探検隊が発見した驚異の物体が混迷の度を増した。直接現地に赴いてこれを目の当たりにしたハントやダンチェッカーらは更に深まる謎に悩まされるが、やがて、人類の生い立ち、そして、かつての太陽系の姿につき、一つのストーリーが形作られていく。