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=== 化学的性質 ===
バリウムの化学的性質は[[カルシウム]]や[[ストロンチウム]]に類似しているものの、アルカリ土類金属元素の[[電気陰性度]]は原子番号が大きくなるにつれて小さくなる傾向があるため、バリウムはカルシウムやストロンチウムよりもさらに反応性が高い<ref>[[#千谷1959|千谷 (1959)]] 194頁。</ref>。このアルカリ土類金属元素の持つ性質の連続的な変化によって、バリウムの塩は他のアルカリ土類金属の塩と比較して水和しやすく、水に対する溶解度が低く、熱的安定性が優れているという性質を有している<ref name=CW267>[[#CW1987|コットン、ウィルキンソン (1987)]] 267頁。</ref>。2価のバリウムイオンの化学的性質は[[ユウロピウム]]や[[サマリウム]]、[[イッテルビウム]]イオンなど2価の希土類イオンと類似しており、バリウム鉱石中にこれらの元素が含まれていることがある<ref name=CW268>[[#CW1987|コットン、ウィルキンソン (1987)]] 268頁。</ref>。バリウムイオンは可視領域にスペクトルを持たないためバリウム化合物は全て無色であり、バリウム化合物の着色はアニオン側の持つ色や構造の欠陥に起因して生じたものである<ref name=CW277/>。
 
バリウムの電溶圧は[[水素]]よりも大きいため水と激しく反応して水素を発生させ、アルコールとも同様に激しく反応する<ref>[[#千谷1959|千谷 (1959)]] 195頁。</ref>。