「ローマ建国史」の版間の差分

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本書はローマ建国から始まって[[第三次マケドニア戦争]]までの歴史を叙述した歴史書であり、本来は142巻から構成されていたが、現存するのは第1巻から第10巻、第21巻から第45巻である。リウィウスのローマ史は、後に[[ダンテ]]によって評価されたことから、多くの歴史家によって参照された。リウィウスは本書の序章でローマの発展をもたらした指導者の活動がどのようなものであったのかを記録し、[[紀元前1世紀]]頃からの政情不安の原因である道徳的な腐敗を描き出すことを目指していると述べている。そして読者にはローマ国民がいかに生き、どのような風俗習慣を持ち、どのように領土を拡大し、またどのように風紀が乱れていったのかを読み取ることを求めている。
 
本書ではまず[[ロムルスとレムス]]兄弟のローマ建国に至る物語が示されており、ローマ人による[[サビニ族]]の女の略奪、ローマの[[ホラティウス三兄弟]]とアルバの[[クリアティウス三兄弟]]の闘争、ホラティウスの姉妹とクリアティウス兄弟の一人の恋物語などが語られており、ローマ最初の[[執政官]][[ルキウス・ユニウス・ブルトゥス]]が現れるまでの歴史が叙述される。また[[カルタゴ]]の将軍[[ハンニバル]]が[[ハンニバル#アルプス越え|アルプス越え]]を実施し、[[カンナエの戦い]]で勝利を収めてローマ攻略を目指す[[ポエニ戦争]]の叙述も行われており、第三次マケドニア戦争ではマケドニア軍が敗北して和平条約を締結する際にローマの将軍がギリシアの自由を宣言する話などが記されている。
 
==マキャヴェッリの注釈==