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[[Fileファイル:GCB mantle.jpg|thumb|right|150px|バス騎士団のマント(文民用)]]
'''バス勲章'''(Order (Order of the Bath)Bath) はイギリスの騎士団[[勲章]](Order) (Order) のひとつ。正式タイトルは「The Most Honourable Military Order of the Bath(最も名誉あるバス軍事勲章)」。[[1725年]]に現在のような勲章となった。綬の色からレッドリボンとも呼ばれている。
 
ヨーロッパの”Order”は中世の騎士団に由来、あるいはその制度に倣った栄典制度であり、騎士団へ入団することが栄誉とされていた。やがて騎士団の団員証である勲章も意味するようになり、その授与が栄典と見なされるようになった。このような勲章は他の種類の勲章(decoration等)と区別するために”騎士団勲章” とも表記される<ref>[[#小川|小川]] P 147</ref><ref>[[#毎日新聞社|毎日新聞社]]</ref>。''"Order of the Bath"'' の場合は、休眠状態だった世俗騎士団の名称を受継いだ勲章騎士団である<ref>[[#君塚|君塚]] P 253</ref>。
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== 歴史 ==
[[Fileファイル:Knight Grand Cross of the Order of the Bath.jpg|thumb|right|200px|バス騎士団の正装(19世紀)]]
バス騎士団は1399年に行われた[[ヘンリー4世 (イングランド王) |ヘンリー4世]]の戴冠式に際して創設された<ref>[[#君塚|君塚]] P 253</ref>。名称はかつて[[騎士]]の叙任式に清めの[[入浴]](bath=[[風呂]])を行ったことに由来する<ref>[http://www.royal.gov.uk/MonarchUK/Honours/OrderoftheBath.aspx 英王室公式サイト]</ref>。当時は団員証(勲章)が制定されておらず、[[ナイト]]の称号のみが与えられる栄典だった<ref>[[#君塚|君塚]] P 253</ref>。但し、[[チャールズ2世 (イングランド王)|チャールズ2世]]の戴冠式(1661年)の際に75個の徽章が作成されたとされている<ref>[http://www.royal.gov.uk/MonarchUK/Honours/OrderoftheBath.aspx 英王室公式サイト]</ref>。この戴冠式の後、騎士団員への叙任が行われなくなり、実体のない騎士団となっていたが、1725年[[ジョージ1世 (イギリス王)|ジョージ1世]]によってその名を冠した勲章が制定された。当初は現在のナイト・グランド・クロスに相当する単一等級で、受章者は軍人が圧倒的に多かったが、1815年に3等級とされると共に文民用と軍人用に分けられて、それらのデザインも異なるものとなった。これにより、文官にも多少の叙勲枠が確保された。このように、軍人や高級官僚用の勲章であるため、1971年まで女王以外の女性に授与されることはなかった。<ref>[[#君塚|君塚]] P 253-258</ref><ref>[http://www.royal.gov.uk/MonarchUK/Honours/OrderoftheBath.aspx 英王室公式サイト]</ref><ref>[[#小川|小川]] P 92</ref>
 
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Fileファイル:GeorgeIKneller1714.jpg|ジョージ1世
Fileファイル:Horatio Nelson00.jpg|バス勲章を着けたホレーショ・ネルソン。
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== 概要 ==
[[Fileファイル:General Sir Michael Walker.JPG|thumb|right|200px|ナイト・グランド・クロスを着用した陸軍将官。]]
[[Fileファイル:Sir Clive Loader.jpg|thumb|right|200px|バス勲章ナイト・コマンダーを着用した空軍将官]]
勲章の階級は下記3種であり、上位2等級の受章者には[[ナイト]]の爵位が与えられる。
* ナイト・グランド・クロス(Knight (Knight Grand Cross)Cross) またはデーム・グランド・クロス(Dame (Dame Grand Cross)Cross) 。略称'''GCB'''。
* ナイト・コマンダー(Knight Commander)(Knight Commander) またはデーム・コマンダー(Dame Commander)(Dame Commander) 。略称'''KCB'''または'''DCB'''。
* コンパニオン(Companion) (Companion) 。略称'''CB'''。
 
軍人用は高級将校、文民用は高級官僚が主な授与対象であり、重要な役職を務めた功績に対して与えられる。外国人に対しては、共和国の大統領等政府首脳級の政治家にナイト・グランド・クロスが贈られる。
 
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Fileファイル:Lord Downes.jpg|文民用ナイト・グランド・クロスの大綬章と星章を着けた貴族。
Fileファイル:Insignia of Civil GCB.jpg|文民用ナイト・グランド・クロスの飾と星章。
Fileファイル:Order of the Bath.jpg|文民用ナイト・グランド・クロスの大綬章と星章。
Fileファイル:Order of bath star.jpg|文民用ナイト・グランド・クロスの星章。
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ファイル:Sir Richard Johns.jpg|バス勲章ナイト・グランド・クロスを着用した空軍将官。
Fileファイル:Insignia of Military GCB.jpg|軍人用ナイト・グランド・クロスの飾と星章。
Fileファイル:Order of the Bath - Breast Star.JPG|軍人用ナイト・コマンダー星章。
Fileファイル:Order of the Bath DSC05151.JPG|軍人用コンパニオンの中綬章。
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ファイル:Maresuke Nogi 2.jpg|軍人用ナイト・グランド・クロスの星章を着用した乃木希典。
Fileファイル:11 KatsuraT.jpg|文民用ナイト・グランド・クロスの飾と星章を着用した桂太郎。
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* {{Cite book|和書|author=小川賢治|date=2009年3月|title=勲章の社会学 |publisher=晃洋書房|id=ISBN 978-4-7710-2039-9|ref=小川}}
* {{Cite book|和書|author=君塚直隆|year=2004|title=女王陛下のブルーリボン-ガーター勲章とイギリス外交-|publisher=NTT出版|id=ISBN 4757140738|ref=君塚}}
* {{Cite book|和書|author=総理府賞勲局監修 |date=1976年(昭和51年)|title=勲章|publisher=毎日新聞社|ref=毎日新聞社}}
* ''London Gazette'': no. 56878. 14 March 2003. Supplement No.1.<!--<ref name="''London Gazette'': no. 56878">''London Gazette'': no. 56878. p. 3351-3355</ref>-->
 
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== 関連項目 ==
{{Commons|Category:Order of the Bath}}
* [[ガーター勲章]]
* [[聖パトリック勲章]]
* [[メリット勲章]]