「ジョージ・ベスト」の版間の差分

1946年5月22日、父ディッキー・ベスト、母アン・ベストの長男として[[北アイルランド]]・[[ベルファスト]]に生まれた{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|p=23}}{{Sfn|『Manchester United』|2004|pp=135-136}}。先祖はスコットランド出身である。父親は造船所で働く旋盤工であり、母親はホッケーの名選手であった{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|pp=23-24}}。生年時はアンの実家に暮らしていたが、1949年にベルファスト市内のクレイガー地区へ転居した{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|p=247}}。1951年、同地のネトルフィールド小学校に入学、1957年にグローヴナー・ハイスクールに入学した{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|pp=30-32}}{{Sfn|『Manchester United』|2004|p=135}}。小学校では算数と国語（英語）の成績が良く、クラスでひとり離れた場所の上級学校へ進んだが、そこにサッカー部がなかったため9か月間ラグビーに励んだ<ref name="number643">{{Cite journal|和書|author=藤島大|year=2005|title=サッカー永遠の英雄、ジョージ・ベストを悼む。|journal=[[Sports Graphic Number]] 643|volume=26|issue=28|pages=9頁|publisher=[[文藝春秋]]|id=雑誌 26855-12・29}}</ref>。しかし、プロテスタント系の学校であったことと、5キロの通学途中にカトリック居住区があったことにより、敵意を持つ子供や若者からいじめを受けるようになったことが原因で学校を中退{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|p=34}}{{Sfn|『Manchester United』|2004|p=136}}、翌年、家から近いリスナッシャラ中等学校に転向した{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|p=35}}。これが契機となって再びサッカーに打ち込めるようになり、学校のスクールチームに加入すると同時に、バド・マクファーレンが運営する地元のサッカークラブ・クレイガー少年団にも加入した{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|pp=35-36}}。14歳の時、当時隆盛を誇っていた[[ウォルヴァーハンプトン・ワンダラーズFC]]のファンになり、特に[[ピーター・ブロードベント]]が好きな選手だった{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|pp=36-38}}{{Sfn|『Hard Tackles and Dirty Baths』|2006|p=4}}。小柄で痩せていたため（身長は約150cm、体重は約40kgであった）、[[リーズ・ユナイテッドFC]]のスカウトの目には止まらなかったが、[[マンチェスター・ユナイテッドFC]]の北アイルランド担当スカウトであるボブ・ビショップはベストの才能を確信し、マンチェスター・ユナイテッドFCのトライアルを受けることになった{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|p=39}}。この際にビショップが[[マット・バズビー]]監督に「''I think I have found you a genius''」（天才を発見した）という電報を打ったことがよく知られている{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|p=40}}{{Sfn|『MPeople of the Day 2』|2007|p=39}}。トライアルに合格し、マンチェスター・ユナイテッドとアマチュア契約を交わしたジョージは、親元を離れてマンチェスターのチョールトン・カム・ハーディのメアリー・フラウェイ宅にて下宿生活を始めた{{Sfn|『ジョージ・ベストがいた』|2010|p=247}}。