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陸軍の歴史的系譜をヨーロッパ史を中心に概観する場合、起点として中近東における陸軍の状況を参照することができる。この地域で成立した陸軍は投槍や棍棒、刀剣、弓矢で武装した歩兵部隊で構成され、この部隊は[[農奴]]からの徴募兵で構成されていた。そして指揮官である特権階級は[[チャリオット]]に乗って機動部隊として戦っていた。このような陸軍の在り方は古代インドや古代中国、エジプトでも認められるものである。
 
しかし古代ギリシアにおいて陸軍の主力部隊は都市国家の中で限られた自由市民で組織され、さらに高価な装甲を備えた歩兵、[[ファランクス]]が登場した。ファランクスは十分に訓練された兵員たちが整然と密集隊形を形成して戦う戦闘教義を確立し、これは[[アレクサンドロス大王3世]](大王)が指揮する陸軍でペルシア帝国との戦争で成功裏に実践された。ファランクスで確立された隊形戦闘の考え方は古代ローマの陸軍にも継承されている。古代ギリシアの軍事学者[[ヴェゲティウス]]は『[[古代ローマの軍制]]』においてその部隊編制などを分析しており、密集隊形の歩兵中隊を横隊の態勢で等間隔に配置した上で[[騎兵]]や[[投石器]]でこれを支援する[[レギオン]]が確立された。陸軍史においてレギオンの教義は長期間にわたって使用され、[[ローマ帝国]]が解体し、[[民族大移動]]によって封建的な騎士社会が成立するまで実践されていた。この騎士社会で陸軍は必ずしも確立された軍事制度ではなく、数多くの兵員がそれぞれの領地で生活していた。
 
=== 近代の陸軍 ===