「北欧史」の版間の差分

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上述のように1950年代に入り北欧諸国では戦後処理を終え、産業の工業化継続と発展に注力していた<ref name="momose_324">[[#百瀬1980|百瀬1980]]、p.324。</ref><ref name="momose_328">[[#百瀬1980|百瀬1980]]、p.328。</ref>。あわせて経済に対する管理体制を形成・強化し、高額所得に対する課税や利子率の設定を見直すことにより国民の経済的平等が追求された<ref name="momose_329">[[#百瀬1980|百瀬1980]]、p.329。</ref>。これにより工業化促進のための財源確保が可能となり、産業設備の改善や交通機関の整備、農業の機械化など、経済発展速度は急速に高まった<ref name="momose_329"/>。また、国内産業事情にあわせた選択と集中により工業化の特化傾向が強まったのも特筆すべき事項であった<ref name="momose_330">[[#百瀬1980|百瀬1980]]、p.330。</ref><ref group="注釈">スウェーデンでは鉄鋼、機械、化学、製紙、パルプの分野で、ノルウェーでは海上輸送、冶金、機械、漁業、製紙、パルプの分野で、デンマークでは機械、電気工学、化学、食品加工の分野で、フィンランドでは木材加工、製紙、パルプ、機械、造船の分野でそれぞれ伸びが見られた。([[#百瀬1980|百瀬1980]]、p.330。)</ref>。北欧諸国民の生活水準が著しく向上し、新中間層と呼ばれる人々が多くを占めるようになったことで、諸政府の社会政策が一挙に推進され国費の多くを占めるようになった<ref name="momose_332">[[#百瀬1980|百瀬1980]]、p.332。</ref>。
 
=== 欧州合 ===
{{see also|欧州連合|欧州統合}}
北欧諸国は[[1952年]]に[[北欧理事会]](Nordic Council)を設立し、その[[1954年|2年後]]、ノルディック・パスポート・ユニオン([[:en:Nordic passport union|Nordic passport union]])を設立した。
 
[[1972年]]の[[国民投票]]で、デンマークは北欧で[[欧州共同体]](EEC)の最初のメンバーとなった。EECは[[1973年]]には[[欧州連合]](EU)になった。スウェーデンはEUに[[1995年]]に加盟した。; [[ソ連崩壊]]後、スウェーデンは他国を挑発することなくEUに加盟が可能となったと考えていた。ノルウェーは、[[シェンゲン協定]]の条約加盟国で、[[欧州経済領域]](EEA)の一員であるにもかかわらず、[[:en:Norwegian EC referendum, 1972|1972年]]と[[:en:Norwegian EU referendum, 1994|1994年の国民投票]]の後もEUに加盟しなかった。フィンランドを除くスカンディナヴィア諸国の中でフィンランドのみが[[ユーロ]]に加盟していない。参加はデンマークとスウェーデンの両方の国の国民投票で否決された。スカンディナヴィアの国々は、国家間の提携と[[:en:multilateralism|多面外交]]に熱意が高いにもかかわらず、ユーロに対する懐疑心が高い。デンマークは[[1992年]]の[[マーストリヒト条約]]を否決した。デンマークは、共同体の中を混乱させ、統一通貨の提案から「撤退する」ことも含め、再交渉が必要となった。
 
== 脚注 ==