「ウィリアム・ギルバート (物理学者)」の版間の差分

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== 生涯 ==
1544年、[[エセックス]]の[[コルチェスター]]にうまれた。[[ケンブリッジ大学]][[セント・ジョンズ・カレッジ (ケンブリッジ大学)|セント・ジョンズ・カレッジ]]で学び<ref>[http://venn.lib.cam.ac.uk/cgi-bin/search.pl?sur=&suro=c&fir=&firo=c&cit=&cito=c&c=all&tex=GLBT558W&sye=&eye=&col=all&maxcount=50 William Gilbert (astronomer)] in Venn, J. & J. A., ''Alumni Cantabrigienses'', Cambridge University Press, 10 vols, 1922–1958.</ref>、1569年医学博士となる。その後、[[ロンドン]]にて医者として開業し、ヨーロッパ大陸にも行った。1573年、[[:en:Royal College of Physicians|College of Physician]](ロンドンの医療研究機関。この当時はまだ Royal と付いていなかった)のフェローに選ばれた。1600年 College of Physician 会長に就任<ref name="Gilbert1600"/>。1601年から1603年まで[[エリザベス1世 (イングランド女王)|エリザベス1世]]の侍医を務め、続けて[[ジェームズ1世 (イングランド王)|ジェームズ1世]]の侍医も務めた。侍医としての業績により、[[ナイト]]に叙せられた。
 
医師としての仕事のかたわら、約20年にわたって磁石の研究を行った。それには [[:en:Robert Norman|Robert Norman]]<ref>Edgar Zilsel, “The Origin of William Gilbert’s Scientific Method”, Journal of the History of Ideas 2:1-32, 1941</ref><ref>Duane H D Roller, The De Magnete of William Gilbert, Amsterdam 1959</ref> の影響があった。地球は巨大な磁石であり、それが[[方位磁針]]が北をさす原因であること(それまでは、[[ポラリス (恒星)|北極星]]または北極にある巨大な磁性を帯びた島が方位磁針を引き付けると考えられていた)、鉄が磁石によって磁化されること、磁化された鉄を赤熱すると磁力が失われること、などを実験によって示した。ギルバートはこれらの研究に5000[[ポンド (通貨)|ポンド]]もの私財を投じたとされる。1600年には、これらの成果を集大成した著書''De Magnete, Magneticisque Corporibus, et de Magno Magnete Tellure''(磁石及び磁性体ならびに大磁石としての地球の生理)が出版された。この著書の中で彼は地球の中心が鉄でできていることを正しく指摘し、磁石を切断してもそれぞれの断片がN極とS極のある磁石になることなどを記述している。