「配位結合」の版間の差分

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[[Image:Coordinate Covalent Bonding.gif|thumb|right|300px|アンモニウムイオンは配位結合のいい例である。]]
'''配位結合'''(はいいけつごう、''Coordinate bond'')とは、結合を形成する2つの原子の一方からのみ結合電子が[[分子軌道]]に提供される[[化学結合]]である。
 
見方を変えると、[[電子対]]供与体となる[[原子]]から[[電子対]]受容体となる[[原子]]へと、電子対が供給されてできる化学結合であるから、[[ルイス酸]]と[[ルイス塩基]]との結合でもある。したがって、プロトン化で生成する[[オキソニウムイオン]](より正確にはオニウムイオン)は'''配位結合'''により形成される。
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== プロトン化における配位結合 ==
例えばアンモニアの窒素は5つの価電子をもち、3つの水素原子と[[共有結合]]を形成して閉殻状態(8電子)になっている。そして、アンモニア窒素には水素との共有結合に参加していない2つの電子(1つの[[非共有電子対]])が存在し、電子対を供与することが可能な[[ルイス塩基]]でもある。プロトンがルイス塩基と配位結合すると、窒素の原子が[[正電荷|+電荷]]を持ったオニウムイオン(アンモニウムイオン)となる。
 
== 配位結合と共有結合との違い ==
配位結合と共有結合も同じく分子軌道により形成されるので本質的には違いが無いが、その分子軌道の構造やそのエネルギー準位により結合自身の性質が決定される。前述のアンモニウムイオン(NH<sub>4</sub><sup>+</sup>)の場合は共有結合も配位結合も窒素のsp<sup>3</sup>軌道と水素の1s軌道から生成する等価な分子軌道であり、4本の結合に違いは無い。一方、π供与性の配位結合やsp<sup>3</sup>d混成軌道から生成する配位結合は、もとの電子軌道が等価では無い為に性質に違いが現れる。