「窃視症」の版間の差分

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'''窃視症'''(せっししょう、{{lang-en-short|Voyeurism}})は、[[裸体]]通常は見知らぬ、警戒してい人のぞき裸、衣服を脱ぐ行為、性行為をることよって強い的[[興奮]]嗜好感じ有す異常性欲(または[[性的倒錯]]や[[性的指向]])の一種であことを意味する。過剰な傾向の場合日本語で精神病、のぞき見、出歯亀などとよばれ、英語は、peepers、inspectionalism、mixoscopiaなどともよばれ(後述)
類似の概念のいくつかを以下説明する。
Scoptlagnia:他者の性行動を見ることで性的に興奮すること。
Scopophilia:他者が衣服を脱ぐのを見ることで性的に興奮すること。
Scoptophilia:同意のある他者の性器や性行動を見て性的に興奮すること。
Troilism:自分のパートナーが他者と性行動をしているのを見て性的に興奮すること。
Pictophilia:性的な画像やビデオを見ることで性的に興奮すること。<ref>別冊日本臨床領域別症候群シリーズNo.39精神医学症候群・ 291-293P 2003</ref>
 
== 概要 ==
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病的ともいえるが、健全な好奇心の所産であるとも考えられ、また他人の行動様式が気になるのは、社会学的に見ても[[人間]]の基本的な欲求の結果とも考えられる。
 
窃視症を抱えるものの実数を示す疫学的統計は乏しい。そこで関連する統計を示す。
また圧倒的に男性にこの傾向を持つ者が多いなど[[性差]]は関係するものの、男女共に窃視症の傾向を持つ者は存在しており、必ずしも「男性が女性を覗き見る」とは言えない。日本で実施された大学生へのアンケート結果では、「覗きをしてみたいか?」という問いに対して「一回くらいなら」という程度まで含めると、男性の42.6%、女性では10.8%がしてみたいと答えている。ただし男性の側が「覗きをしてみたいか?」という問いに対して「非常にそう思う」と答えた側が全体の13.8%であるのに対し、女性の場合において「非常にそう思う」と答えたのは1.5%となっており、女性は全般的に覗きに興味を示しにくいといえよう。<ref>矢島正見:性犯罪に対しての男と女の構図_大学生の調査から_.犯罪と非行(2000年)</ref>
 1998年の内山らが、高校生・大学生の男性563名、女性676名に行った調査によれば、男性の4.4%、女性の10.8%が「更衣室や風呂場、トイレなどでのぞかれた」経験がある。これらの性被害の加害者が、すべて窃視症を抱えるものではないと思われるが、相当数は存在することは推測される。
 矢島が大学生の男子421名、女子531名に行った調査ではのぞきを「してみたい」ことを「非常にそう思う」が男性13.8%、女性1.5%で、「一度位なら」が男性28.8%、女性9.3%であった。<ref>別冊日本臨床領域別症候群シリーズNo.39精神医学症候群・ 291-293P 2003</ref>
 
== 窃視症診断基準 ==
A. 少なくとも6ヶ月間にわたり、警戒していない人の裸、衣服を脱ぐ行為、または性行為を行っているのを見るという行為に関する、強烈な性的に興奮する空想、性的衝動、または行動が反復する。
強烈に「無警戒な他人の裸や着替え、あるいは性行為」を盗み見たいという欲求を覚えたり、あるいはそうしたいと[[空想]]し続けたりといった状況は、一時の気分ならまだしも、半年以上反復して訪れる場合には精神病の一種である(DSM-IV-TR8)として、精神医学面での「窃視症」という症状であるとされる。
B. その人が性的衝動を行動に移している、またはその性的衝動や空想のために、著しい苦痛または対人関係上の困難が生じている。<ref>別冊日本臨床領域別症候群シリーズNo.39精神医学症候群・ 291-293P 2003</ref>
 
== 脚注 ==