「接ぎ木」の版間の差分

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== 目的と実例 ==
=== 新品種の増殖、保存および収穫までの期間の短縮 ===
:* [[果樹]]一般
:** 穂木:新品種
:** 果樹の枝変わりや新品種は遺伝的に固定していないので、増殖には接ぎ木を利用する。
 
=== 病害虫被害の回避 ===
:* [[トマト]]
:** 台木:病害抵抗性をもつトマト、穂木:トマト 
:** 青枯れ病などの回避
:* [[スイカ]]
:** 台木:[[ユウガオ]]・[[カボチャ]]・[[トウガン]]、穂木:スイカ
:** [[つる割れ病]]などの回避
:* [[ブドウ]]
:** 台木:フィロキセラ抵抗性をもつブドウ、穂木:ブドウ
:** [[フィロキセラ]]による害の回避
 
=== 経済的価値(品質・収穫数)の向上 ===
:* [[キュウリ]]
:** 台木:[[カボチャ]]、穂木:キュウリ
:** ブルームレス(果実表面の白い粉がない)キュウリを作る。
:* [[バラ]]
:** 台木:[[ノイバラ]]、穂木:バラ
:** 切り花本数の増加
:*[[ナス]]<ref>{{Cite web |url=http://www.maff.go.jp/j/agri_school/a_tanken/nasu/02.html |title=ナス 「どうやってつくるの?」
|publisher=[[農林水産省]] |accessdate=2012-02-02}}</ref>
:** 台木:[[アカナス]]、穂木:[[ナス]]
 
=== 植物体の[[矮化]] ===
: [[リンゴ]]
:* [[リンゴ]]
** 台木:'''[[マルバカイドウ]]'''に接いだ[[M系中間台木]]、穂木:リンゴ
:** 樹木の高さを低くして(矮化)、収穫などの作業を行いやすくする。
:* [[ナシ]]
:** 台木:'''[[マンシュウマメナシ]]'''・'''[[ホクシマメナシ]]'''('''Pyrus betulifolia''')、'''[[マルバカイドウ]]'''など、穂木:ナシ
:** 樹木の高さを低くして(矮化)、収穫などの作業を行いやすくする。
:* [[カンキツ]]
:** 台木:柑橘の台木は'''[[カラタチ]]'''をもちいるが、[[樹勢]]が強い品種をさらに矮化を目的に[[ヒリュウ]]を台木に使用する。穂木:[[青島温州]]、[[今村温州]]、[[大津四号]]など
:** 樹木の高さを低くして(矮化)、収穫などの作業を行いやすくし、[[結果母枝]]を弱くし、果実肥大を抑制させ、[[隔年結果]]を防ぐ。
 
==接ぎ木手法の種類==
*; [[枝接ぎ]]([[切接ぎ]]・[[腹接ぎ]]・[[割接ぎ]]):
: [[芽]]を持った枝を穂木にして接ぐ。穂木と接触する台木の面の切り方で3方法に分けられる。切接ぎは、台木上端から側面を切り下げてできた形成層断面の間に穂木を挿入する接ぎ方。腹接ぎは、台木途中から側面を切り下げてできた形成層断面の間に穂木を挿入する接ぎ方で、やり直し可能。割接ぎは、台木上端から中央を切り下げてできた形成層断面の間に穂木を挿入する接ぎ方。
*; [[芽接ぎ]]
: 台木の[[樹皮]]を剥ぎ、そこに芽を接ぐ。成功・失敗が早く判定でき、やり直しも可能。
*; [[根接ぎ]]
: 台木の根を穂木に接ぐ。樹勢回復のため用いられることもある。
; [[呼び接ぎ]]
*: [[呼び接ぎ]]:穂木を元の植物から切り離さない状態で接ぐ方法。台木と穂木を削ぎ、両者の形成層を密着させ、活着を確認した後で、穂木下部を切り除く。
* [[高接ぎ]]:穂木の状態とは関係なく、台木に接ぐ位置で分けた呼び方。植物の高い位置で接ぐ方法。枝接ぎ・芽接ぎなどで行われる。
; [[高接ぎ]]
* [[刺し接ぎ]]:[[サボテン科]]で用いられる高接ぎの一種で、木の葉サボテンを台木にする場合台木先端を尖らせて、玉サボテンなどの穂木に刺して接ぐ方法がある。
*: [[高接ぎ]]:穂木の状態とは関係なく、台木に接ぐ位置で分けた呼び方。植物の高い位置で接ぐ方法。枝接ぎ・芽接ぎなどで行われる。
; [[刺し接ぎ]]
*: [[刺し接ぎ]]:[[サボテン科]]で用いられる高接ぎの一種で、木の葉サボテンを台木にする場合台木先端を尖らせて、玉サボテンなどの穂木に刺して接ぐ方法がある。
 
==備考==