「投資家対国家の紛争解決」の版間の差分

清水剛東京大学大学院総合文化研究科准教授は、必ずしも投資受入国裁判所に比べて判断の安定性が高いとは限らないが、途上国の裁判所に比べれば判断の安定性は格段に高いと予想されるとしている<ref name="shimizutakashi" />。
また、手続の重大な瑕疵、仲裁合意に従っていない場合、権限を越えた仲裁判断等において仲裁判断の取消を求めることができるとしている<ref name="shimizutakashi" />。
 
==各国の対応==
===日本===
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ISDS条項による利害得失は、日本も他国も同じ。日本企業も不都合があれば、他国政府・州政府を提訴可能。
内国民待遇とISDS条項は別の条項であり(例えば、NAFTAではそれぞれ第3章と第11章)、内国民待遇は[[WTO]]の基本原則のひとつである[http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/wto/wto_agreements/marrakech/html/wto07m.html#02]。
ISDS条項は外国政府に協定に違反する行為があった場合の問題解決手段である<ref name="fukouseiboueki">[http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004532/2011_03_05.pdf 2011年不公正貿易報告書第5章投資]経済産業省</ref>。
たとえば、ISDS条項が問題となったNAFTAでは、生命や健康や安全及び環境の規制を投資促進よりも優先する規定があり、仲裁判断も環境保護と経済発展の両立が必要と判示している<ref>[http://www.env.go.jp/earth/keizai-k/guide/guide01.pdf 経済連携協定(EPA)/貿易自由協定(FTA)に対する環境影響評価手法に関するガイドライン]環境と経済連携協定に関する懇談会(環境省)</ref>。
経済産業省は、ISDS条項により、恣意的な政治介入や司法制度が未確立な国の裁判を避け、公正な手続で第三国において仲裁を進めることが可能としている<ref>[http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/epa/pdf/BITrsrc/111201%20BIT%20overview.pdf 投資協定の概要と日本の取組み]経済産業省]</ref>。
具体的には、仲裁人は当事者が選定するか理事会議長が第三国国籍の者を選定し、仲裁人は自らの権能で判断する<ref name="fukouseiboueki" />。
経済産業省は、ICSID仲裁では、当事者が合意した場合のみ非公開であるために、完全非公開を望む場合には適当でないとしている<ref name="fukouseiboueki" />。
上訴には反対意見もあり[[OECD]]の多数国は慎重であり緊急課題とはみなしていない<ref>[http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/epa/pdf/FY21BITreport/ISDS%20review.pdf 投資仲裁における上訴メカニズム]経済産業省</ref>。
[[清水剛]]は、仲裁廷が適用する国際法の中立性は自明ではないが投資受入国法と比較して相対的に中立的であると見なしうる、中立性保証のための様々な手続きが設けられている、ICSID仲裁では法的判断の要約は必ず公開される、仲裁判断の取消制度もあるとしている<ref name="shimizutakashi">[http://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/08j028.pdf ]</ref>。
 
===オーストラリア===
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