「ベトナム料理」の版間の差分

m
少し加筆
m (少し加筆)
ベトナム料理の一般的な特徴として、隣接する中国[[広西チワン族自治区]]や[[広東省]]、[[福建省]]の食文化とも通ずるが、小魚を塩漬けにして発酵させた[[魚醤]](Nước mắm ヌックマム)などの発酵調味料を使うこと、基本的に中国の[[華南]]同様に[[米]]食文化であり、[[麺]]類や[[春巻]]の皮なども[[コムギ|小麦]]ではなく米から作ること(このため、麺類には全般にあまりコシがない、またコシを求めない)などを挙げることができる。調理方法も[[炒める]]、[[蒸す]]、[[煮る]]など中華料理と共通する手法が多いが、魚は、[[日本料理]]や[[カンボジア料理]]のように直火で[[焼く]]場合があるのが中華料理とは異なる。
また、料理の付け合せなどに生[[野菜]]や[[コリアンダー]](ザウムイ、rau mùi)、[[ドクダミ]]、[[バジル]]、[[タデ]]などの[[ハーブ|香草]]類をふんだんに用いることで、味付けにも中華料理と違いがある。
ベトナム料理によく使われる調味料としては、上述のヌックマムのほかに、[[オキアミ]]類から作る[[塩辛]]、[[ダイズ|大豆]]や[[落花生]]から作る[[醤油]](Xì dầu)や[[トゥオン]](Tương)、[[塩]](Muối)、生の[[唐辛子]](Ớt)、[[ライム]](Chanh、酸味料。なお、レモンティーのレモンもライムで代用する)、[[タマリンド]](Me、酸味料)、[[ニンニク]]入りの[[チリソース]](Tương ớt)、[[コショウ]](Tiêu)などを挙げることができる。ベトナムの塩は日干しの海水塩が多く、味わいが深いが、コショウや小[[エビ]]の粉末と混ぜたものも市販され、料理によく用いられる。マムトム(Mắm tôm)と呼ばれる海老を使った発酵調味料は臭いが強烈である。
 
肉類としては、[[豚肉]]、[[牛肉]]、[[鶏肉]]、[[鴨肉]]が一般的なほか、[[ヤギ]]肉、[[スッポン]]もよく食べられている。他に、日本では馴染みが薄い食材に、[[ホビロン|孵化前のアヒル卵]]や、[[ネズミ]]肉や[[犬食文化|犬肉]]なども市場で売られており、[[屋台]]などで食べられる。
 
海岸に面しているため、海水魚やエビ、カニ([[ノコギリガザミ]]など)、[[イカ]]、貝類も食材として一般的である。また、[[ソンコイ川]]流域や[[メコン川|メコン]]デルタを中心とした地域では[[ライギョ]]や[[ナマズ]]目の[[淡水魚]]、[[テナガエビ]]などの淡水エビも食用に用いられている。[[ウシエビ|ブラックタイガー]]も国内・国外消費のために大量に養殖されている。
: ベトナムで最もポピュラーな麺類の一つで、[[中華料理]]の平打ちライスヌードルの類。米麺に牛骨から取ったスープをかけ、[[牛肉]]をのせたものを「フォー・ボー」(Phở bò)、鶏スープをかけ[[鶏肉]]をのせたものを「フォー・ガー」(Phở gà)という。好みによってこれに香草や[[モヤシ|もやし]]を加えて食べる。日常的によく食べられているメニューだけに、社会生活の変化などから影響された、フォーに対する食のスタイルの広がりなども近年認められる。フォーを扱うファーストフード風のチェーン店が都市部に作られたり、またインスタント麺や[[カップ麺]]のフォーが売り出されたりしていることなどはその例といえる。
; [[ビーフン|ブン]] (Bún)
: フォーに並ぶ一般的な麺類であるビーフンで、牛肉、豚足、鴨肉などのスープの種類があり、[[もやし]]、[[竹の子]]、[[ハスイモ]]、香草などが載せられる。スープがかかっていないものは、揚げ春巻きや甘辛いタレをつけていた豚('''チャー'''/'''ティット・ヌォン'''野菜Chả/Thịt nướng)、ニンジンやモヤシなどさまざまな野菜と一緒に[[ヌクチャム]] (Nứơc Cham [[魚醤|ヌックマム]]に[[ライム]]の汁、砂糖、[[ニンニク|にんにく]]、水などを加えた甘酸っぱいソース)につけながら食べる。'''ブン・ティット・ヌォン'''(Bún thịt nướng)には、ブンの上に甘辛いタレをつけて焼いた[[豚肉]]がのっている。付け合せのゆでたニンジンやモヤシなどを好みでどんぶりに入れ、ヌクチャムをふりかけて食べる。また、'''[[ブンボーフエ]]''' (Bún Bò Huế)は、中部でポピュラーな麺で、[[ひやむぎ|冷麦]]ほどの太さの麺を用い、[[レモングラス]]と赤[[唐辛子]]を効かせるのが特徴。牛肉や豚足からだしを取ったスープをかけ、香草やもやしなどの野菜を加えるのはフォーと同じ。このブンボーフエも中部からベトナム全域に広がっている。
==== 春巻き ====
; 揚げ春巻き(ネムザン/チャーズォー、Nem rán/Chả giò)
: ひき肉や[[キクラゲ]]、カニ肉、[[春雨 (料理)|春雨]]などを米で作った皮([[ライスペーパー|バインチャン]]、bánh tráng)に包み、揚げたもの。中華料理の[[春巻き]]よりかなり小ぶりで、親指大くらいの大きさである。[[ヌクチャム]]に浸して食べる。ブンの具にすることもある。
; [[生春巻き]](ヌムクオン/ゴイクオン、Nem cuốn/Gỏi cuốn)
: ゆでた[[エビ]]、ブン、生野菜などをバインチャンで包んだもの。[[ヌクレオ]](トゥオンのたれ)やヌクチャムにつけて食べる。
==== 飯物 ====
; [[バインセオ]](Bánh xèo)
: ベトナム風[[お好み焼き]]。米粉と[[ココナッツミルク]]を混ぜてパリッと焼いた皮で豚肉、エビ、モヤシなどを包む。これを一口大にちぎって、香草などと一緒に韓国の焼肉料理でよく使われる[[レタス|サンチュ]]に似た葉に包み、ヌクチャムに浸して食べる。ホーチミン市などにはバインセオの専門店がある。
; バインチュン(bánh(Bánh chưng)
: ベトナムの[[ちまき]]。[[餅米]]と[[タケ|竹]]やラドン([[:vi:Lá dong|Lá dong]]、[[クズウコン科]]の植物)の葉を用い、四角く作るものが多い。豚肉やリョクトウを入れた塩味のものも甘いものもあり、市場やスーパーマーケットでも売られている。[[旧正月|正月]]料理。
;バインベオ(Bánh bèo)
 
==== 鍋、汁物、その他 ====
; [[カインチュア|カイン・チュア]](Canh chua)
: ベトナム南部の甘酸っぱい[[スープ]]。[[ライギョ]]を用いるとカイン・チュア・カー・ロック(Canh chua cá lóc)となる。ベトナムではライギョはポピュラーな食材であり、このほかにもライギョの煮付けなどいろいろな料理がある。
; ラウ・ゼー(LẨU(Lẩu DÊ)dê)
: [[山羊]]肉の[[鍋]]。専門店で食べることが出来る。山羊肉の焼き肉(乳房の肉を使うことが多い)とセットで食べることが多い。またラウ・ゼーの店では山羊の睾丸を蒸留酒に漬けた酒も提供される。
; [[チャーカーラボン]](Chả cá Lã Vọng)
=== 軽食、デザート類、飲料 ===
[[ファイル:Bánh rán.JPG|thumb|right|バインザン(ベトナム風[[ドーナツ]])]]
; [[チャオトムクルプック|チャオ・バインフォントム]](Chạo(Bánh phồng tôm)
: 南部を起源とする丸い海老せん。サラダ(ノム/ゴイ、Nộm/gỏi)の付け合わせにもなる。
; [[チャオトム]](Chạo tôm)
: エビのすり身を[[サトウキビ]]の茎の芯の周りに付けて、[[竹輪]]のように焼いた料理。ブンの具にすることもある。
; [[バロット|チュンビロン/ホビロン]](Hột(Trứng vịt lộn/Hột vịt lộn)
: 孵化前の[[アヒル]]の卵を茹でたもの<!--ベトナム特有のメニューの一つ。←フィリピンでも普通に食べられている。中国にもある-->。頂上部の殻を割り、穴を開けて中のスープを飲んだ後、そこに塩・胡椒を加えてスプーンでかき混ぜ、スクランブルエッグ状にして食べる(生えかけの羽毛やくちばしなどが混ざっていることがあるが、これは食べない)。おやつとして、路上の屋台などで売られている。
;オクニョイ(Ốc Nhồi)
;スアチュア(Sữa chua)
:ベトナム風[[ヨーグルト]]。ベトナムではヨーグルトを凍らせて食べる事もある。
;ケム・チャイズア(Kem Traitrái Dua)dừa)
:[[ココナッツ]]やフルーツを[[アイスクリーム]]に混ぜたデザート。
; [[ベトナムコーヒー|コーヒー]](Cà phê)
3,912

回編集