「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
転記に伴う修正。
出典付記など。
25行目:
 
『'''ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦! 南海の大怪獣'''』(ゲゾラ ガニメ カメーバ けっせんなんかいのだいかいじゅう)は、[[1970年]][[8月1日]]に夏休み[[東宝チャンピオンまつり]]の1本として公開された[[東宝]]製作の[[特撮映画]]作品。[[カラー]]、[[シネマスコープ]]。上映時間は84分。
 
{{ネタバレ}}
 
== 概要 ==
同年[[1月25日]]に特技監督の[[円谷英二]]特技監督亡くなっ死去してから公開された初めての東宝の特撮作品で、弟子だった[[有川貞昌]]がメガホンを取った。検討用台本の作成時点では円谷は病気療養中であったが参加意欲を見せていたため、台本には特技監修の肩書きで記載されており、ポスターなどもこれに準じているものが作られている<ref name="東宝特撮映画大全集">{{Cite |和書 |title = 東宝特撮映画大全集 |pages = 140 - 143 |date = 2012 |publisher = [[ヴィレッジブックス]] |isbn = 9784864910132 |ref = harv }}</ref>。クランクイン直後の1970年[[1月25日]]に円谷が死去し<ref name="東宝特撮映画大全集"/>、告別式には撮影を中断してスタッフが参加し、おやじ(円谷英二)への恩返しと円谷特撮技術の総決算を誓った。
 
1966年にアメリカ合作用に書かれた検討用脚本の一つ『'''怪獣大襲撃'''』が原案となっており、1969年に発表された製作ラインナップにもこのタイトルで記載されている<ref name="東宝特撮映画大全集"/>。
 
当初、ヒロイン役は[[高橋紀子]]が予定されていたが、結婚のため出られなくなったため[[高橋厚子]]に交代した。高橋厚子は、この直後にテレビドラマ『[[アテンションプリーズ]]』 (TBS) のレギュラーに抜擢されるが、教官役の[[佐原健二]]とは先にこの作品で共演していたことになる。
 
印象的な「ゲゾラ」、「ガニメ」、「カメーバ」のネーミングは、助監督の谷精次によるもの。劇中ではもともとセルジオ島の島民が付けた名前である
 
DVDは2005年6月24日発売。 DVDでのコメンタリーは製作の[[田中文雄]]が務めた。
52行目:
* 体重:2万5千トン
 
造形は[[利光貞三]]、八木寛寿、八木康栄による。[[スーツアクター]]は[[中島春雄]]。甲の部分と脚の部分とセパレートになっており、脚だけ写るシーンは上部分を被らず演じている。実物大の触手も制作され、ピアノ線による操演で効果的に使われた<ref name="東宝特撮映画大全集"/>
 
「ゲゾラ」のネーミングは、谷精次によると「[[ゲソ]]」から。
 
[[ファミリーコンピュータ]]のゲーム『ゴジラ』では[[X星人]]の操る怪獣軍団の一匹という設定で登場。一面から最終面にかけてボスキャラクターとして出現する。ゴジラ以上の巨体を持つうえ、常に触手で飛び跳ねながら行動する。攻撃手段は触腕による打撃のみ。時折、プレイヤーが操る怪獣を画面端に追い詰めて封殺してくるが、ダメージは無い。
 
『[[ゴジラ FINAL WARS]]』(2004年)ではライブフィルムで登場した。「ゲゾラ」のネーミングは、谷精次によると「[[ゲソ]]」から
 
{{要出典範囲|鳴き声は『[[帰ってきたウルトラマン]]』に登場する[[ベムスター]]の鳴き声に改造されて使用された。|date=2013年2月}}
 
=== 大蟹怪獣 ガニメ ===
宇宙生物がカルイシガニに憑依して誕生した怪獣。ゲゾラと違って全身を固い甲殻で覆われており、銃火器類の攻撃が一切通用しない。太郎とアヤ子を執拗に追撃した末に誤って崖から転落して動けなくなり、最後は太郎の機転で近くにあった弾薬庫の爆破に巻き込まれて倒された。しかし、宇宙生物が再び別のカルイシガニに取りついたため、22体目が登場。なお、カメーバと戦ったのは2体目である
 
特技監督の[[有川貞昌]]は、このガニメの口の部分の気持ち悪さや泡のギミックに特にこだわったとコメントしている。「ガニメ」のネーミングは、谷精次によると「ガニ(食用にならないカニ)」+「[[ニャロメ]]」から。ゲーム「ゴジラトレーディングバトル」でゴジラと共演し、南海の大怪獣で唯一オープニングにも出演している。
 
* 体長:20メートル
* 体重:1万2千トン
 
特技監督の[[有川貞昌]]は、このガニメの口の部分の気持ち悪さや泡のギミックに特にこだわったとコメントしている。「ガニメ」のネーミングは、谷精次によると「ガニ(食用にならないカニ)」+「[[ニャロメ]]」から。ゲーム「ゴジラトレーディングバトル」でゴジラと共演し、南海の大怪獣で唯一オープニングにも出演している
 
造形は[[安丸信行]]、八木寛寿、八木康栄による。スーツアクターはゲゾラ同様、中島春雄。口から泡を吹く仕掛けが組み込まれ、左右の顎、眼球がリモコンで動く。全身の毛は麻を使用した。
 
ゲーム「ゴジラトレーディングバトル」でゴジラと共演し、南海の大怪獣で唯一オープニングにも出演している。
鳴き声は『[[ウルトラマンA]]』の[[ウルトラマンAの登場怪獣#地底エージェント ギロン人|ギロン人]](アレンジ)や[[ウルトラマンAの登場怪獣#河童超獣 キングカッパー|キングカッパー]]に使用されている。
 
{{要出典範囲|鳴き声は『[[ウルトラマンA]]』の[[ウルトラマンAの登場怪獣#地底エージェント ギロン人|ギロン人]](アレンジ)や[[ウルトラマンAの登場怪獣#河童超獣 キングカッパー|キングカッパー]]に使用されている。|date=2013年2月}}
 
=== 大亀怪獣 カメーバ ===
78 ⟶ 82行目:
造形は[[安丸信行]]。全身の粘土原から石膏型が起こされ、細かい鱗の表現にこだわった造形が行われている。背中のトゲは、時計回りに渦を巻いており、これは同じ安丸による『[[怪獣総進撃]]』のアンギラスの背中のトゲと同じ表現である。腹部にチャックがあり、演技者は下から入る仕掛けになっている。後ろ足は演技者の膝から先が入り、膝をつかずに演技できるように作られている。
 
カメーバの頭が勢いよく飛び出すギミックは、圧縮空気のボンベを仕込んだもの<ref name="東宝特撮映画大全集"/>。スーツアクターの[[中村晴吉]]は、頭が飛び出す際の「ポン!」という音に毎回中でびっくりさせられたそうである。劇中に登場するマタマタガメは、[[イシガメ]]の甲羅にトゲのデコレートを乗せて出演させたもの。
 
なお、ゲゾラ、ガニメ、カメーバという名前はもともとセルジオ島の島民が付けた名前である。
 
{{要出典範囲|鳴き声は『帰ってきたウルトラマン』に登場する[[帰ってきたウルトラマンの登場怪獣#吸電怪獣 エレドータス|エレドータス]]、『ウルトラマンタロウ』に登場するサメクジラに流用された。|date=2013年2月}}
 
== 登場メカニック ==
172 ⟶ 174行目:
* 本作のポスターは当時の[[週刊少年マガジン]]の表紙に使用されたことがある。
 
== 関連項目脚注 ==
{{Reflist}}
* [[特撮]]
* [[日本映画]]
* [[特撮映画]]
 
== 外部リンク ==
* {{jmdb title|1970|ct001980|ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣}}