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『'''伊勢物語'''』(いせものがたり)とは、[[平安時代]]初期に成立した[[歌物語]]。一巻。作者不詳。『'''在五が物語'''』、『'''在五中将物語'''』、『'''在五中将の日記'''』とも呼ばれる。<![[Image:Shunsho-ise- monogatari.jpg|thumb|200px|「風流錦絵伊勢物語」 [[勝川春章]]画。第9段の東下り[[隅田川]]の景を描く。]]
 
現存する諸本の中で最も流布している定家本は全125段からなり、ある男の元服から死にいたるまでを[[和歌|歌]]と歌に添えた物語によって描く。歌人[[在原業平]]の和歌を多く採録し、主人公を業平の異名で呼んだりしている(第63段)ところから、主人公には業平の面影がある。ただし作中に業平の実名は出ず、また業平に伝記的に帰せられない[[和歌]]や挿話も多い。中には業平没後の史実に取材した話もあるため、作品の最終的な成立もそれ以降ということになる。書名の文献上の初見は『[[源氏物語]]』(絵合の巻)。 -->
 
== 内容・構成 ==
<!-- 数行程度(長くて数十行、短くて2~3行)の短章段の連鎖からなる。主人公の男が己の思いを詠み上げた独詠歌や、他者と詠み交わした贈答歌が各段の中核をなす。在原業平(825-880)の和歌を多く含み、業平の近親や知己も登場するけれども、主人公が業平と呼ばれることはなく(各章段は「昔、男…」と始まることが多い)、王統の貴公子であった業平とは関わらないような田舎人を主人公とする話(23段いわゆる「[[筒井筒]]」など<ref>ただし能の[[井筒 (能)|井筒]]では、この段の主人公は業平と同一視される。</ref>)も含まれている。よって、主人公を業平と断言することははばかられ、業平の面影があるとか、業平らしき男、と言われる。
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== 後世への影響 ==
[[Image:Shunsho-ise-monogatari.jpg|thumb|200px|「風流錦絵伊勢物語」 [[勝川春章]]画。第9段の東下り[[隅田川]]の景を描く。]]
『伊勢物語』は「いろごのみ」の理想形を書いたものとして、『[[源氏物語]]』など後代の物語文学や、和歌に大きな影響を与えた。やや遅れて成立した歌物語、『[[大和物語]]』(950年頃成立)にも、共通した話題がみられる他、『[[後撰和歌集]]』や『拾遺和歌集』にも『伊勢物語』から採録されたと考えられる和歌が見られる。
 
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== 関連項目 ==
{{ウィキポータルリンク|文学|[[File:Hyakuninisshu 017.jpg|60px100px]]}}
* [[物語]] / [[歌物語]]
* [[大和物語]] / [[平中物語]] / [[篁物語]]