「低気圧」の版間の差分

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後述のように、低気圧はその成因などによっていくつかの種類に分類されるが、ここではどの低気圧にも共通する特徴を挙げる。
 
周囲よりも気圧が低い低気圧は、周囲の空気や[[風]]を引き寄せている。これを気象学では、「低気圧は気流を[[収束]]させる」と表現する。一般的に、低気圧で収束が起こる範囲は数百km以上であり、時には数千kmにも及ぶ。このような大規模な収束では、気流は[[気圧傾度力]]に従って[[等圧線]]に[[直角]]の方向に収束しようとするものの、[[コリオリの力]]を受けてしまうため進路が曲がり最終的には気圧傾度力、コリオリの力、摩擦力が釣り合って等圧線を斜めに流れる。これにより、低気圧の周囲の風は、[[北半球]]で[[反時計回り]]、[[南半球]]で[[時計回り]]に回転しながら中心へと吹き込む。ただし、接地層やエクマン層より上の[[自由大気|自由大気層]]では摩擦が小さいため気流の発散や収束は無視できるものである。[[クリストフ・ボイス・バロット]]はこれを直感的に「北半球において、風を背にして立つと低気圧の中心が左手の方向にある」と表現している([[クリストフ・ボイス・バロット#ボイス・バロットの法則|ボイス・バロットの法則]])。