「シベリア高気圧」の版間の差分

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'''シベリア高気圧'''(シベリアこうきあつ、[[英語]]:Siberian High)は、[[冬]]季の[[シベリア]]を中心とした[[ユーラシア大陸]]の広い範囲の地表で発達する、下層が寒冷な背の低い[[高気圧]]。
 
[[File:Eastasia surfaceweathermap2005120500-2.jpg|thumb|right|240px|強いシベリア高気圧の例:2005年12月5日9時(JST)([[平成18年豪雪]])]]高さはせいぜい地上から30001000~3000[[メートル]]程度で、それより上空は高気圧になっていない。ユーラシア大陸北部のほぼ全域を覆い、東は[[日本]]付近、西端は[[東ヨーロッパ]]にまで達するが、中心は[[モンゴル]]から[[バイカル湖]]付近にあることが多い。中心から[[気圧の峰]]が東に伸び、[[シベリア]]東部([[オホーツク海]]北方)に及んで、時には第2の中心を形成する事がある。
 
主な成因は地表面が冷やされる[[放射冷却]]であるが、[[ブロッキング (気象)|ブロッキング]]と呼ばれる[[偏西風]]の循環の変動による上層の高気圧(ブロッキング高気圧)の影響も受けている。コンピューターによる数値実験の結果によると、アジア大陸南部の[[ヒマラヤ山脈]]が存在しなかった場合、シベリア高気圧は発達しないという。ヒマラヤ山脈の存在により、[[シベリア]]内陸部の冷気と[[インド洋]]の暖気の交流が妨げられている事がシベリア高気圧の発生と発達に重要であると言える。[[北アメリカ]]大陸にはヒマラヤのような東西に連なる山脈が無いので、冬の大高気圧が発達しない。