「ブルドッグ」の版間の差分

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[[1835年]]にブルベイティングが禁止されると、ブルドッグは[[番犬]]や[[愛玩]]犬となった。闘争に必要だった獰猛な性格も取り去られ、現在では強面とは裏腹に、非常に温厚且つおとなしい。
 
ブルドッグの特徴のある顔つきと体型について、しわしわの顔は怪我をしにくいように[[皮膚]]が伸びたためであり、低い[[鼻]]は[[牛]]に噛み付きながらも呼吸ができるためである。と、説明されてきたが、今ではこれらは事実ではないことが分かっている。闘牛に使われた当時の絵に出てくるブルドッグは、少し[[筋肉]]質で、体格も少し強そうな普通の犬でしかない。今のような形になったのは、1800年代後半から大きく人間による選択が始まったからである。

このように人の手が加わったために、頭が非常に大きくなり、[[胎児]]の頭部や肩幅の大きさに比べ[[雌]]の[[骨盤]]が小さいため自然分娩はほぼ不可能で、人の手による[[帝王切開]]での[[出産]]がほとんどである。また、本来の役割であった牛と戦う事などは全くできない犬に変わっている。俊敏な動きができない後ろ足では、牛の攻撃を逃れることはできない。また下顎が出っ張りすぎて、噛む事自体が苦手である。健康面でも問題があり、[[皮膚炎]]などにならないよう、[[しわ]]の間を清潔に保つことも必要である。鼻が短いため、[[体温]]調節が苦手であり、[[いびき]]や[[よだれ]]が多く、涼しい場所で飼わなければならない。そのため[[夏]]季は[[冷房]]をした部屋から出さない飼い主も多い。また、その暑さに弱い性質のため[[日本航空]]は[[2007年]]7月にブルドッグ及び[[フレンチ・ブルドッグ]]の、[[航空機]]への積み込みを断る決定をしている。[[犬]]や[[猫]]などは[[貨物]]室に乗せて輸送することができるが、専用輸送かごの[[滑走路]]上などでの待機時に、場合により高温となり、暑さに弱いブルドッグが衰弱するためである。なお、[[全日本空輸|全日空]]は2007年5月から国際線の貨物便に限って、ブルドッグの受け入れを中止している。
 
2008年に[[英国放送協会]]が、純血種の[[健康]]問題を描いた[[ドキュメンタリー]][[:en:Pedigree Dogs Exposed]]を放送した。これにより、純血種の扱いに対して広範囲の批判が起き、[[ザ・ケネルクラブ]]に批判が集中した。批判を受け、ザ・ケネルクラブは2009年に不健康の原因となる[[近親交配]]への反対を表明した<ref>[http://news.cocolog-nifty.com/cs/catalog/cocolog-news_article/catalog_world-200901201547_1.htm すっきりスリムな“ブルドッグ”に賛成?]{{リンク切れ|date=2011年11月}}</ref>。