「中間径フィラメント」の版間の差分

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'''中間径フィラメント'''('''ちゅうかんけいフィラメント'''、intermediate filament)は、[[細胞骨格]]を構成するフィラメント成分の一つであり、[[マイクロフィラメント|アクチンフィラメント]]と[[ミオシン]]フィラメントの中間の太さである。また、細胞骨格の3つのフィラメントの中で最も溶けにくい繊維である。[[細胞核|核]]を囲む形で篭状の構造をとり、核を固定する働きをしている。
 
中間径フィラメントには、[[ケラチンフィラメント]]、[[ニューロフィラメント]]、[[デスミン]]、[[ビメンチン]]、神経膠細線維性酸性蛋白質([[GFAP]])などがあり、細胞の種類によって、どの中間径フィラメントを持つかが決まっている(=細胞特異性がある)。また中間径フィラメントは以下のように分類されている
TypeⅠ:酸性ケラチン
TypeⅡ:塩基性ケラチン
TypeⅢ:ビメンチン、デスミン、GFAP、ベリフェリン
TypeⅣ:ニューロフィラメント
TypeⅤ:ラミン
TypeⅥ:ネスチン
 
 
[[医学]]領域では、比較的高[[悪性腫瘍#分化度|分化]]な[[腫瘍]]が、由来となった[[組織 (生物学)|組織]]の中間径フィラメントの細胞特異性を失わないことを利用して、[[病理学#病理診断|病理診断]]の際に[[組織型]]を鑑別するための、[[酵素抗体法]][[免疫染色]]のマーカーとして用いられる。しかし、極めて低分化な[[悪性腫瘍]]になると、中間径フィラメントにも[[変異]]を生じていることがあり、必ずしも上手くいかない。具体的には悪性上皮性腫瘍である癌は一般にはケラチンを発現し、一方間葉系のマーカーであるビメンチンは発現しない傾向があるが、癌の分化度が低くなるにつれて、ケラチンの発現は弱くなり、ビメンチンの発現が起こるようになる。また、非上皮性腫瘍であっても、一般に上皮性マーカーと呼ばれているケラチンなどが発言することもあり、診断を行う際には複数のマーカーをあわせて診断する必要がある
 
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