「羽澤ガーデン」の版間の差分

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契約切れの際には、今後の利用法は未定と報じられていたが、[[2007年]]([[平成]]19年)夏、ここに地上3階地下3階(6層構造)のマンションを建設する計画が明らかとなった<ref name="yomiuri20101231"/>。計画されたマンションは[[三菱地所]]によるものであった<ref>[http://shibuyaopen.blog17.fc2.com/blog-entry-292.html 建築紛争: 三菱地所が「新計画」 羽沢ガーデン開発許可差し止め訴訟] 『渋谷オンブズマン』 [[2009年]]([[平成]]21年)[[3月14日]]掲載、2011年7月28日閲覧</ref>。これに対して、羽澤ガーデンの邸宅には文化的価値があり、また庭園の緑による[[景観]]は保全される必要があるとした近隣住民らは同年10月、渋谷区に開発許可の取り消しを求める行政訴訟を行った<ref name="yomiuri20101231"/>。さらに、[[東京都]]に対しても[[建築確認]]を認めないよう訴訟が起こされた<ref name="nhk"/>。
 
また、詩人・[[大岡信]]や[[東京藝術大学]][[名誉教授]]・[[前野まさる]]ら文化人は翌年10月に『羽澤ガーデンの文化財と景観を守る会』を結成、[[文部科学大臣]](当時)[[川端達夫]]と面会してガーデンの[[重要文化財]]指定を求めたり<ref>[[文化財保護法]]による重要文化財に指定されると、開発に許可が必要となる</ref>、ガーデンの魅力を伝えるイベントを開催するなどした<ref name="yomiuri20101231"/>。同会の発起人には他に、文学界から[[辻井喬]]、[[半藤一利]]<ref>半藤夫人の祖父は[[夏目漱石]]で、漱石と羽澤ガーデン建築者[[中村是公]]は学生時代以来の親友であった。</ref>、[[加賀乙彦]]、[[黒井千次]]、[[三田誠広]]、[[道浦母都子]]、芸術界から[[佐野ぬい]]、[[佐藤一郎 (画家)|佐藤一郎]]、建築会から[[西村幸夫]]、[[小嶋勝衛]]、法律界から[[園部逸夫]]、[[淡路剛久]]、経済学者・[[寺西俊一]]、元[[連合]]会長・[[鷲尾悦也]]、将棋観戦記者・[[東公平]]らが名を連ねている<ref>[http://sky.ap.teacup.com/applet/hanezawa/msgcate3/archive] [[2008年]]([[平成]]20年)[[10月4日]]、2011年7月28日閲覧</ref>。
 
これに対して、土地・建物を所有する食肉販売業者・日山は、ガーデンに文化的な価値はなく、予定通りに資産活用を行うとした<ref name="yomiuri20101231"/>。住民が景観利益を根拠に提訴し、それが認められた判例には[[2006年]]([[平成]]18年)の「[[国立マンション訴訟]]」などがあるが、羽澤ガーデンの裁判(「羽澤ガーデン環境行政訴訟」)は[[2011年]]([[平成]]23年)7月現在、係争中となっている。訴訟中には環境と文化を争点とする訴訟としては初めて[[裁判所]]が現場検証を行い、[[2010年]]([[平成]]22年)10月には現場を[[裁判官]]が訪れ、原告被告双方の関係者立会いのもとに現場検証が行われた<ref name="nhk">[http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/200/66158.html スタジオパーク 「都市の記憶を未来に」] 解説委員室ブログ(日本放送協会) [[2010年]]([[平成]]22年)[[11月22日]]掲載、2011年7月28日閲覧</ref>。