「保安処分」の版間の差分

[[2003年]]に殺人など重大な犯罪を行った[[触法精神障害者]]に対して、[[裁判官]]と[[精神保健審判員]](精神医療の学識経験者)各1名の合議体による[[鑑定入院]]の判断を行い、その後の経過についても[[保護観察所]]が追跡調査・観察するとした「[[心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律]](医療観察法、心神喪失者医療観察法)」([[平成]]15年法律第110号)が制定されており、この措置も保安処分に近い制度である。
 
一方、保安処分の拡充を求める意見には犯罪対策の一環として導入すべきというものがある。これは犯罪者の中には常習的に犯行を繰り返す者がいるためであり、現在の刑罰だけは不十分であ死刑又は無期刑以外の有期刑の場合は犯罪を起こす可能性が高いと考えられ常習的犯罪者でも刑期満了となれば出所させなくてはならないため、なんらかの再犯を防止するために治療等を強制的に与えさせるべきとの意見である。そのような対象者としては再犯率が高いと言われている性犯罪者に対して導入すべきというものがある。刑罰である懲役で収監中に再犯防止教育を行うのはもちろん、たとえばアメリカで行われているような薬物による性欲を抑制させる薬物の投与や、社会から隔離した更生施設に刑期が終了した後に治癒するまで収容するという保安処分を導入する案などもだされている。
 
日本では精神障害者の犯行の場合、まず加害者の人権が持ち出され、被害者の人権がおろそかにされており、被害者の救済が優先されていない。精神障害のある犯罪者が病気を治さずに釈放されれば、犯罪を繰り返す可能性が高く、アメリカなどに比べて犯罪者の取り扱いが甘い。日本にも保安処分を導入すべしという強い指摘がある<ref>板倉宏『「人権」を問う』(音羽出版)195~197頁</ref>。
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