「科学主義」の版間の差分

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'''科学主義'''(かがくしゅぎ、scientism)という表現は、基本的には、いくつもある知のあり方のひとつである(あるいは、ひとつにすぎない)「科学」が、「科学」にふさわしい領域を越えて適用されうるというやり方、しようとするやり方について、不当な拡大適用だ、として批判的に指示する表現である<ref>『岩波 哲学・思想事典』「基本的には,<知>の一定のあり方を<科学>として了解することを前提にして,それが<科学>の領域を越えて適用されるという行き方について,不当な拡大適用だとして批判的に指示する表現である」</ref>。
 
'''科学万能主義'''や'''科学教'''と呼ばれたり、[[思い込み]]の強さ・[[教条主義]]的・狂信的であることをはっきり表すために'''科学原理主義'''、'''科学崇拝'''などと呼ばれることもある。
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[[グレゴリー・ピーターソン]]([[:en:Gregory R. Peterson]])は現代の学者がどのような意味で科学主義という言葉に言及しているのかを概説し、二つの大きな用法を特定した<ref name="fallacy">"Peterson, Gregory R. (2003), ''Demarcation and the Scientistic Fallacy.'', ''[[:en:Zygon: Journal of Religion and Science|Zygon: Journal of Religion and Science]]'' '''38''' (4), 751-761. doi: 10.1111/j.1467-9744.2003.00536.x"</ref>。
*あたかも、科学は<u>全ての</u>現実と知識を記述できる、とでもするような見方、あるいはあたかも現実の性質にかんする知識を得るための<u>唯一の</u>妥当な方法であるかのように見なす見方、を批判する用法。
*あるひとつの科学分野の理論や方法が、他の異なる分野(それが科学分野であれ科学以外の分野であれ)に不適切に用いられていることを指摘する用法。
 
第二の用法は、(「人間の価値」というのは、伝統的に[[倫理学]]の領域であるのだが)その「人間の価値」を測る唯一あるいは主要な源として科学を見なそうという試み、また(伝統的に「[[意味]]」や「[[目的]]」というのは、[[宗教]]あるいは[[世界観|(哲学的)世界観]]の領域であるのだが)その「意味」や「目的」を測るために科学を用いようとする様々な試みを指すために使用される。