「還元主義」の版間の差分

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:::(3)T2の概念と法則はT1の物より基本的である。
 
:::この代表は[[熱力学]]と[[気体分子運動論]]の関係である、という。(ただし[[内井惣七]]は、これは「還元」ではなく「拡張」と呼ばれるべきである <ref>[http://www.bun.kyoto-u.ac.jp/~suchii/th.reduction.html]</ref>と述べている)。
::説明の還元:理論の切り分け、理論の一般化、メカニズムや個々の事実の説明を含む。説明の還元は因果関係の説明であると仮定されている、という。高次の特徴はその構成部分の相互作用に基づいて説明される、とし、説明の還元は厳格な存在論的還元を必要としない、とされる<ref>John Collier [http://www.kli.ac.at/theorylab/jdc/papers/redsup.pdf SUPERVENIENCE AND REDUCTION IN BIOLOGICAL HIERARCHIES]</ref>。[[生命科学]]ではメカニズムアプローチとして現在、理論還元主義に代わる強靱な立場に発展した<ref name=SEP />。
 
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Scientist 24 January 1985</ref>。[[ジョン・ポーキングホーン]]は、しばしば強い還元主義者と見なされた[[フランシス・クリック]]や[[リチャード・ドーキンス]]も、彼らが説明のために自分自身の分野(分子生物学や集団遺伝学)の概念を用いたが、クォークのレベルまで還元しなかった事に注意を促した<ref name=IERS />。
 
還元主義は生物学に途方もない成功をもたらしたが、しかし分子生物学の近年の進展状況によって、生物システムの複雑さに対しては還元主義が非常に不十分な手法であることが明らかになった。生物の複雑さ([[複雑性]])に対しては、(還元主義を含んではいるものの)より統合されたアプローチである'''[[多元主義]]'''が重要なのだ、というのが一致した見解である<ref>{{cite journal |author=Van Regenmortel MH |title=Reductionism and complexity in molecular biology. Scientists now have the tools to unravel biological and overcome the limitations of reductionism |journal=EMBO Rep. |volume=5 |issue=11 |pages=1016–20 |year=2004 |month=November |pmid=15520799 |pmc=1299179 |doi=10.1038/sj.embor.7400284 |url=}}</ref>。
 
==難点の認識と改善の試み==
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また[[レッテル]]として用いられている<ref>レッテル用法の例は[http://www.nybooks.com/articles/1151 Darwinian Fundamentalism By Stephen Jay Gould] NYBR Volume 44, Number 10 · June 12, 1997</ref>とされることがある。
 
また、還元主義者として非難されることがあるリチャード・ドーキンスは「還元主義というのは、還元主義に反対する人の観念の中にしか存在しない」と述べて、嫌悪感をあらわにした<ref>リチャード・ドーキンスはレッテル用法を次のように批判した。「もしあなたが知的流行を追っている雑誌の読者であれば、「還元主義」という言葉は、それに反対する人たちによってだけ言及される、まるで罪悪のごとき物の一つとなっていることに気がつかれると思う。」「[そのような還元主義は]反対者の観念の中にしか存在しない」『盲目の時計職人』p38p.38.</ref>
 
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