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その原理を[[ロバート・ゴダード]]がロケットエンジンで使い、その後のロケットエンジンでもほぼ例外なくラバール・ノズルを高温ガス燃焼に採用している。
 
ラバール・ノズルによる超音速流れは1903年に{{仮リンク|ストドラ|en|Aurel Stodola}}によって初めて実験的に研究された<ref name=matsuo>{{cite|和書 |author=松尾一泰 |title=圧縮性流体力学 |publisher=理工学社 |year=1994 |isbn=4-8445-2145-4 |pages=73}}</ref>。
 
== 作用 ==
その作用は、[[音速]]以下と[[超音速]]でのガス流の特性の違いを利用している。音速以下のガスの流れは、管が細くなると速度が増す。これは[[質量流量]]が一定のためである。ラバール・ノズルを通るガス流は[[等エントロピー過程|等エントロピー]](ガスの[[エントロピー]]はほぼ一定)である。音速以下のガスの流れは圧縮可能で、それ自体が[[縦波と横波|圧力波]]である[[音]]を伝播できる。ラバール・ノズルの一番狭まった部分で、[[{{仮リンク|チョーク流れ]]|en|Choked flow}}と呼ばれる条件が成り立つと、ガスの速度は局所的に音速(マッハ1)になる。その後、ノズル断面積が広がるに従い、ガスが膨張してその流れは超音速([[マッハ数]]が1より大きい)になり、音波が伝播しなくなる。
 
=== 作用条件 ===
ラバール・ノズルを通る流れの圧力と質量が音速に達するに十分な場合、ラバール・ノズルは狭まった部分でチョーク状態になる。さもなくば超音速に達することはなく、単に[[ベンチュリ]]管として機能する。
 
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実際、ラバール・ノズルの超音速の排気の圧力に対して、大気圧は2倍から3倍以下でなければならない。
 
== 理論 ==
== ラバール・ノズルにおけるガス流の解析 ==
ラバール・ノズル内のガス流を解析するには、様々な概念と以下のような前提を必要とする。
 
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* ガス流は非常に高速であり、[[圧縮性流れ]]である。
 
=== 排気ガス速度 ===
ノズルにガスが入ると、音速以下の速度で進む。ノズルが狭まっていくためガスが圧縮され、加速され、断面積が最小の部分で速度が[[音速]]となる。その後断面積が広がるとガスが膨張し、速度は[[超音速]]になる。
 
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=== 星間物質への応用 ===
理論天体物理学者らは、ラバール・ノズルの流れのパターンが[[星間物質]]の現象と似ていることに気づいた。[[降着円盤]]の内部は固体の壁ではなくそれ自体が流体だが、ラバール・ノズルの管のような役割を果たし、圧力平衡境界によって[[宇宙ジェット]]が生じる。
 
== 参考文献 ==
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== 関連項目 ==
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*[[ベンチュリ]]
*[[活動銀河]]
 
== 参考文献 ==
{{Reflist}}
 
{{DEFAULTSORT:らはるのする}}