「因果性」の版間の差分

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量子論では[[不確定性原理]]の許す範囲でならば[[運動量]]や[[エネルギー]]が運動方程式に従わない値を取ることが可能である。運動方程式の解である状態関数は全ての実現可能な状態の中から運動方程式が示す状態が実現している確率振幅しか与えず、運動方程式によって全ての運動が一義的に決まることは無い<ref>Peskin, Schroeder A Introduction to Quantum Field Theory 2章 他 </ref>。
 
なお「決定している」という一般的な言葉の意味をすっかり無視し、古典的定義とは異なかけ離れてしまってしまっているが、上田が主張するに、「時間軸上のある一点において状態関数が決まれば以降の状態関数は自然に決まる」つまりと、(一般的でない)定義を(独自に)し、「因果律によって運動が完全に決定するのではなく状態関数が完全に決定する」と、(独自に、一般的でない)定義することが許されれば、「量子論的領域でも因果律は保たれる」と上田は主張した。<ref>上田正仁 現代量子物理学 他</ref>「一見因果律が破れているように見える思考実験であるEPR相関においても、実際光速を超えているのは状態関数の波束の収束速度であり、状態関数そのものが演算子によって書き換えられる(つまり情報を受け取る)わけではなく、因果律は保たれている」と言えると上田は主張した。<ref>上田正仁 現代量子物理学 他</ref>。<ref group="注">一般に、事前に状態が決定できないような状態を「決定している」とは言わない。決定していないことを、「決定している」という強引に言い換えをしてしまうことは科学者の間でも一般的ではない。</ref>。こうした一部の主張はあるものの、ともあれ、一般的には「決定していない」と考えられている
 
=== 歴史 ===