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'''質点'''(しつてん、{{lang-en|point mass}})とは、[[力学]]上の概念として考えられる、位置が一意的に定まり、[[質量]]をともなうが、大きさ、変形、などの他の属性を一切もたない運動の要素。質点の本質は、内部[[自由度]]を持たないことにある。
 
質点は、理想化した[[モデル (自然科学)|モデル]]上の概念であるように誤解される場合もあるが、[[球対称]]な質量分布を持つ固い物体は、その重心運動を扱う限りにおいては、全質量をその中心に集中させた質点として扱えることが、初等的な積分計算で証明できる。従って、惑星の公転軌道を計算する場合などにおいては、惑星を質点と見なしてもかなりよい精度で計算できる。ただしこの場合は、自転や、大気圏構造に関する考察はできない。すなわち、真の質点が存在するかどうかを問題にすることには意味がなく、対象を質点と見なして考察できる現象を扱うのかどうかが問題となる。
 
多数の質点が存在する系を'''質点系'''という。この場合の多数とは、質点の数が明確でないということで、質点の数は通例 ''n'' などの文字で表され、個々の質点を「~番目の質点」と表すことが多い。